GBTCの流出続く、現物ビットコインETFの日間流出額が過去最大に

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 現物ビットコイン(BTC)ETF(上場投資信託)が、1日間の金額としては開始後最大となる1億5900万ドルもの純流出を記録した。

 分析プラットフォームのアルファのデータによると、全ての現物ビットコインETFの中で、グレイスケールのGBTCの純流出が最も大きく、過去1日間だけで4億2900万ドルが失われた。

 一方、GBTC以外のETFでは計2億7000万ドルの純流入となった。

 具体的には、ブラックロックのIBITが6616万ドルの流入、フィデリティのFBTCが1億2500万ドル超の流入だった。

 他に大きな流入があったのはアーク・インベスト、ビットワイズ、インベスコの3社で、それぞれ約2000万ドルが流入した。

●GBTCの流出額、減少開始

 注目すべきことに、GBTCからの資金流出は2日連続で減少している。

 この減少によって、米国で現物ビットコインETFが開始して以来、流出額は最低となった。

 ブルームバーグでアナリストを務めるエリック・バルチュナス氏は、GBTCの流出は減少傾向だが、清算額は依然として大きいと指摘した。

 GBTCからの流出額は、22日の6億4000万ドルに続き、23日には5億1500万ドルとなった。

 GBTCは9営業日で、約44億ドルに相当する10万6092ビットコインを失った。

 グレイスケールのマイケル・ソネンシャインCEO(最高経営責任者)はこの流出にもかかわらず、SEC(米証券取引委員会)が承認した11本の現物ビットコインETFのほとんどが失敗に終わる可能性が高いと考えている。

 同氏は、市場で「最低限の規模を達成できるETFは恐らく2、3本のみだろう」と述べた。

●低手数料の現物ビットコインETFにより多く流入

 ナンセンで主任リサーチ・アナリストを務めるオレリー・バルテル氏は、クリプトニュースの最近の取材に対し、短期的には低手数料ETFへの流入が大きくなるとの見方を示した。

 「ETFと先物は異なる商品だ。トレードやヘッジでは引き続き先物が好まれ、ETFは伝統的な金融と同様に個人向けの頼れる商品になると予想している」

 バルテル氏によると、現物ビットコインETF提供会社の競争環境は、評判、規模、既存の実績、管理手数料などの要因で形成されるという。

 「評判、規模、既存の実績、そして管理手数料によって、一部のリーダーが市場を支配するようになる可能性が高い」と同氏は述べた。

 JPモルガンのアナリストも、新たに作成されたETFの成否は手数料と流動性にかかっていると予想した。

 GBTCの1.5%という高額な手数料を考慮すると、GBTCからは多額の流出が見込まれる。

 さらに、転換時にNAV(純資産額)の割引が無くなることを期待し、過去1年間にわたって流通市場で割安なGBTCを購入してきた投機家が、GBTCのさらなる清算の一因となる可能性が高い。

 これにより、既存のGBTCから約30億ドルが流出し、新たに立ち上げられたETFに流入する可能性がある。

 同氏は、GBTCの手数料がブラックロックなどが設定している0.25%の水準に引き下げられなければ、50-100億ドルが流出すると予想している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/bitcoin-spot-etfs-witness-highest-single-day-outflows-as-gbtc-continues-to-bleed.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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