ビットコインETFをきっかけにマイナーからの大規模な流出が発生(再掲)

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 暗号資産(仮想通貨)取引所への流入が続く中、ビットコイン(BTC)マイナーは、準備資産を売却したり、それを用いて生産力を改善しているようだ。

 ビットフィネックス・アルファ・マーケットの新たなレポートによると、SEC(米証券取引委員会)によるビットコインETF(上場投資信託)の承認は、マイナーの準備金に影響を与えたという。

 このレポートによると、マイナーの準備資産は21年6月以来最低の水準となる182.6万ビットコインに減少した。これは、マイナーが22年の弱気市場の間に利益の一部をため込んだためだ。

 オンチェーン分析会社グラスノードのデータによると、ETF承認の翌日である1月12日には、マイナーのビットコイン10億ドル相当が取引所に移され、マイナーからの流出額は過去6年で最大となった。

 複数の現物ビットコインETFが承認された後、ビットコインが9%近く下落する中でこの動きが生じた。

 この反転は予想されていたが、複数のアナリストは承認後の若干の下落の理由として、23年第4四半期の大規模な流入に言及した。しかし、機関投資家方面ではビットコイン関連の大規模な流入が毎週確認されている。

●ビットコインの純流出をアナリストが指摘

 ビットフィネックスのアナリストは1日、1万3500ビットコインがマイナーのウォレットから取引所に移動し、過去最大のネガティブな流出となったと指摘した。

 しかし、次の24時間では約1万ビットコインが流入し、純流出は3500ビットコイン、承認からの純流出は1万200ビットコインとなった。

 この流入は、重要なイベントに先立ちマイナーがポジションをリバランスしていることに関連している可能性がある。アナリストはこの純流出の理由として、運用の流動性、戦略的調整、23年の価格急騰を挙げた。

 マイナーは弱気相場の間多額の損失に苦しみ、マイニング機器をすべて売却し、他分野に移動し、そして準備金を使って何とかやり繰りしてきた。

 しかし、23年の機関投資家の参入によってマイナーに有利な値動きが生じ、損失が一掃されマイナーは拡大を目指した。

 「マイナーから取引所へのビットコインの大規模な移動は、マイナーの市況への反応や、リスク管理の営業費用のために保有資産を売却する潜在的な必要性を示している」

 マイナーのビットコイン準備金の取引所への流れは、一定期間マイナーが蓄積してきたビットコインの量を示すため、重要な指標となる。取引所への流出は通常売却目的であるため、現在の市場のスタンスも示している。

●マイナーの決定に半減期が影響

 次のビットコインの半減期は、最近のマイナーによる取引所への資産移動に影響を与えている。マイナーは、生産力と機器を拡張するために資金を調達している。

 半減期によって報酬は50%減少するため、ビットコイン・マイナーはより効率的な機器を求めている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/bitcoin-etfs-trigger-massive-miner-outflows-over-1-billion-moved-to-exchanges.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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