バイナンスの決済パートナーBanxa、英国で暗号資産事業者登録

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 英FCA(金融行動監視機構)は9日、暗号資産(仮想通貨)に特化した国際的な法定通貨決済企業であるBanxaを暗号資産事業者として登録した。

●Banxa英国部門、暗号資産活動のための承認を得る

 FCAのウェブサイトによると、Banxa UKはVASA(暗号資産サービスプロバイダー)ライセンス制度の下、特定の暗号資産活動を行う事業者として登録されている。これにより、同社は英国顧客に暗号資産関連サービスを提供できるようになる。

 登録手続きの一環として、Banxaは新規顧客を受け入れる際、マネーロンダリング対策を実施しなければならない。このプロセスはKYC(顧客確認)として知られ、不正活動のためにプラットフォームにアクセスしようとする不正行為者を排除するのに役立つ。

 また、FCA登録簿の連絡先にはブリンダ・ポール氏のメールアドレスが記載されており、ポール氏がBanxa UKの責任者であることが分かる。同氏は以前、Banxaのコンプライアンス責任者を務めていた。

 Banxaは、バイナンスやOKXなど、多くの大手暗号資産取引所に法定通貨処理サービスを提供している。同社プラットフォームでは、ユーザーは英国ポンド(GBP)などの一般的な法定通貨を使ってデジタル資産を売買することができる。

 Banxa UKは規制当局から認可を受けたことで暗号資産サービスを拡大することができるが、同社のサービスパートナーは大きな規制上の課題に直面している。

 例えば、バイナンスはFCA登録を受けておらず、英国の新規顧客の受け入れ停止を余儀なくされている。同社はブログ投稿で、英国の新たな暗号資産広告規制を受けてこの決断に至ったと説明している。

 この新規定では、事業者はFCAに登録されている場合、メディア広告の事前承認を受けることができる。しかし、バイナンスのメディアパートナーであるリビルディングソサエティ・ドットコムは、新規定が施行される前にFCAからの承認を得る必要がある。そのため、バイナンスは広告計画を保留せざるを得なかった。

 Banxaは暗号資産事業者として登録を受けたことで、広告を作成する権利を得たが、パートナー契約を結ぶ他企業の広告を承認する権限は与えられていない。バイナンスやその他多くの企業は、FCAの規制基準に従わなければならない。

●VASP登録、23年に減少

 FCAの暗号資産事業者登録は、英国で規制を受けるVASP企業リストをカバーしている。20年8月に開始されて以来、多くの暗号資産事業者やアフィリエイトサービスプロバイダーがFCAの認可企業として登録されている。

 しかし、FCAの最新データには憂慮すべき傾向が見られる。

 X(旧ツイッター)で共有されたグラフによると、暗号資産事業者登録を受けたVASPの数は、22年の12社をピークに減少し、23年はわずか4社となっている。

 詳細を見ると、21年には23の暗号資産事業者が登録されていたことが分かる。その後、広告規制の厳格化により、登録数は急激に減少した。

 この新たな規制により、バイナンスやペイパルなどの企業は、英国での市場シェアを制限せざるを得なくなった。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/binance-payments-partner-banxa-makes-debut-on-uk-crypto-register.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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