英国の金融監督当局、暗号資産ETNをプロ投資家のみに制限

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 英国の金融規制当局FCA(金融行動監視機構)は、認定取引所が暗号資産(仮想通貨)ETN(上場投資証券)を上場することを許可する意向だ。

 FCAは11日、投資会社や認可信用機関などのプロの投資家だけがこれら商品の取引を行うことができると述べた。

 ただし、取引所は取引が円滑に行われ、プロの投資家を保護するための管理体制を整える必要がある。また、暗号資産ETNは目論見書や情報開示において、英国上場規制のすべての要件を満たさなければならない。

 暗号資産ETN申請を承認するというFCAの決定は、米国の現物ビットコイン(BTC)ETF(上場投資信託)承認に続くものである。米国ではその後、現物ビットコインETFは大きな成功を収め、ビットコイン価格も上昇している。

 また、ロンドン証券取引所も同日、24年第2四半期からビットコインおよびイーサリアム(ETH)ETNの申請受付を開始すると発表した。

●英国、リテール投資家の暗号資産商品利用に慎重姿勢
 
 英国はこれら商品をリテール投資家に提供することには慎重な姿勢を示しており、他国市場と比較してやや孤立した状態となっている。

 FCAは20年、市場のボラティリティ(変動率)などを理由に、英国企業による暗号資産デリバティブおよびETNの提供・売買を禁止した。FCAは、こうした商品は個人消費者に重要なリスクをもたらし、損害につながる恐れがあると主張している。その結果、これら商品の販売は依然として禁止されている。

 「FCAは、暗号資産はリスクが高く、ほとんどが規制されていないと引き続き注意を呼び掛けている。投資する人は全財産を失う覚悟が必要だ」とFCAは警告した。

●進化する暗号資産規制枠組み

 暗号資産に関する規制の取り組みにおいて、英国は二部構成の戦略を進めている。

 財務省は10月、特に決済システムでの暗号資産利用に重点を置き、法定通貨に裏付けされたステーブルコインの規制を目的とした包括的法案を提案した。

 この動きは規制計画の始まりを意味し、将来的には規制監督を暗号資産セクター全体に拡大する計画であるようだ。計画に関する詳細は別の政策文書で明かされる見通しだ。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/uk-financial-watchdog-limits-uk-crypto-etns-to-professional-investors-only.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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