西欧地域で1日当たりの暗号資産トレーダー数が150万人に

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 西欧は世界の暗号資産(仮想通貨)普及における主要地域になっており、1日当たりのトレーダー数は120万-150万人に達している。

 ビットゲットの新たな調査によると、ドイツとフランスがこの地域における活動で先頭に立つ一方、オーストリアは年間成長率が最も高く、ユーザー数は70%も増加している。

 69%増という僅差でドイツがこれに続いているが、他の西欧諸国では15-20%とより緩やかな成長率になっている。

 他の地域と比べると、西欧はコンプライアンスの水準が比較的明確なことによる恩恵を受けている、とこのレポートには記されている。

 ドイツ、スイス、ベルギー、フランス、オーストリア、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク、そしてオランダなどの国々は、暗号資産を規制するためにEU(欧州連合)が制定した法的枠組みを遵守している。

●西欧での取引は現物取引が主流

 西欧における暗号資産取引は、CEX(中央集権型取引所)と現物取引が主流となっている。

 ドイツ、スイス、そしてオランダのユーザーは先物取引を好んでいるが、他の国々は現物取引に傾いている。

 CEXがトレーダーの大半を引き付けており、CEXのトラフィックはDEX(分散型取引所)のそれを10倍も上回っている。

 分散型プラットフォームを選択する人々の間では、パンケーキスワップとユニスワップが最も人気の取引所となっている。

 コインベース・ウォレット、メタマスク、ビットゲット・ウォレット、そしてトラストウォレットが、この8カ国で好まれている暗号資産ウォレットだ。

 過去1年間で、特にドイツ、スイス、ポーランドのユーザーからのCEXのトラフィックが著しく増加している。

 ドイツとスイスでは前年比50%超の増加が見られた一方、ポーランドの成長率は145%となった。

 しかし、フランスとベルギーの成長率はより緩やかで、ベルギーでは前年同期比で6.8%の減少となった。

●DeFiが西欧での暗号資産活動の大半を占める

 DeFi(分散型金融)の利用が、西欧における暗号資産活動の大半を占めた。一方、P2P(ピア・ツー・ピア)取引量は比較的低調なままだった。

 法定通貨の預金やリンクされたカードを使ったデジタル資産の購入が行き渡っていることが、この地域における暗号資産P2P取引の普及が限定的なものになっている一因だ。

 これとは対照的に、東南アジアなどの地域は、暗号資産取引の主な手段としてP2P送金により依存している。

 資産の選択と流行りのトピックについては、西欧のトレーダーは分散型プロジェクトに積極的に参加し、DEXのツールと取引に精通し、NFT(非代替性トークン)およびウェブ3プラットフォームに関わり、ソラナ(SOL)などの人気のチェーン・エコシステムに関心を示している。

 オーディナル、NFT、RWA(実世界資産)、DePin(分散型物理インフラ・ネットワーク)、ソラナ・エコシステム・トークンなどの新興の暗号資産やミームコインは、1年を通じて西欧のトレーダーの間で大きな注目を集めている。

 「ビットゲットの今回の調査は、この地域の暗号資産参加者が一般的に高い水準の知識を持ち、注意深く、長期投資を優先していることを示している」とこのレポートは記した。

 「さらに、現地ユーザーのかなりの部分が、コミュニティのAMA(アスク・ミー・エニシング)といったオンラインとオフラインのフォーラムに積極的に参加し、そこで市場についての知見を交換し業界のトレンドを議論している」

 最近の他の調査では、2月時点で欧州の暗号資産保有者の50%近くがビットコイン(BTC)を保有していることが明らかになっている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/western-europe-1-5-million-daily-crypto-traders-market-rebound-bitget.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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