デジタル資産商品に1週間で8億6200万ドルの資金流入、前週の流出からほぼ回復

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 3月最終週、デジタル資産投資商品市場の雰囲気が好転し、合計8億6200万ドルが流入したことで、前週の流出額9億3100万ドルをほぼ回復した。

 コインシェアーズの最新レポートによると、ビットコイン(BTC)商品が流入額のほぼすべてを引き寄せており、その額は約8億6500万ドルとなっている。

 米国の新たなETF発行企業からの関心が再度高まっていることが流入増加の要因であるとレポートは指摘している。ETF発行企業の流入額は18億ドルに上る。

 しかし、有名デジタル資産管理会社のグレイスケールは、同期間9億6700万ドルの流出を記録している。

 一方、ショートビットコイン商品は2週連続で資金流出に直面し、合計200万ドルの流出となった。

●ETF活動が減速し始める

 しかし、注目すべきはETFの動きが鈍化し始めているということだ。1日の売買高は現在54億ドルで、3週間前のピーク時に比べて36%減少している。

 この減少にもかかわらず、現在の売上高は23年の平均3億4700万ドルを大幅に上回っており、これは当初の市場の熱狂が徐々に冷めていることを示唆している。

 地域レベルでは、投資家心理のかい離が続いている。

 米国では8億9700万の流入があった一方、欧州とカナダでは合計4900万ドルの流出を記録。これにより、欧州・カナダでの年初来の流出額は7億8500万ドルとなった。

 一方、第2位の暗号資産(仮想通貨)であるイーサリアム(ETH)は、4週連続で1900万ドルの流出を記録した。

 この傾向はネットワークのアップグレード後によく見られ、アップグレードの成功に対する投資家の警戒心を反映している。

 アルトコイン市場では同週、1830万ドルの流入があった。

 ソラナ(SOL)が610万ドルの流入を記録し、最も優れたパフォーマンスを示したアルトコインとなった。

 その他、ファイルコイン(FIL)に390万ドル、ポルカドット(DOT)に240万ドル、チェーンリンク(LINK)に190万ドルが流入した。

●現物ビットコインETF、流出で週をスタート

 1日、グレイスケールのビットコインETF(GBTC)からの引き出しが再び急増し、現物ビットコインETFは流出を記録した。

 ビットコイン現物ETFの合計純流出は8584万ドルに達しており、その主な要因はGBTCからの大幅な流出となっている。

 一方、ブラックロックのETF(IBIT)は1億6500万ドルの純流入、フィデリティのETF(FBTC)は4399万ドルの純流入を記録した。

 全体として、ビットコイン現物ETFの累積純流入は120億4000万ドルとなっている。

 ビットコインETFの流出と同時に、ビットコイン市場では調整が起きており、ビットコインは5%安の6万6000ドルまで値を下げている。

 記事執筆時、ビットコインは6万6858ドルで取引されており、過去1日で4%以上下落している。

 一方、この価格調整は19日後に予定されているビットコイン半減期の数週間前に起こった。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/digital-asset-products-see-862m-in-inflows-nearly-erasing-previous-weeks-outflows.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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