暗号資産マーケットメーカーのGSR、シンガポールでライセンス取得

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 シンガポール規制当局は、暗号資産(仮想通貨)マーケットメーカーのGSRマーケッツにMPI(大規模決済機関)ライセンスを付与した。これにより同社は、この分野でMPI認可を受けた最初の企業のひとつとなった。

 MPIは顧客資金保護に関してより厳しい規制の対象となる。この厳格な監視体制は、その活動規模に関連したより大きなリスクの可能性を反映している。

 ビットコイン(BTC)の持続的な強さと投資家の自信の復活に後押しされ取引活動が急増しており、GSRなどのマーケットメーカーの収益性が回復している。GSRは10月に同様のライセンスの基本承認を取得していた。

●MPIライセンス企業に対する報告義務

 MPIライセンスの付与は、申請企業が特定の財務基準を満たすことを条件としている。具体的には、最低18万5000ドルの基本資本を維持し、MAS(シンガポール金融管理局)へ定期的に財務諸表を提出することなどが含まれる。

 さらに、MPIライセンス保有者はMASへの継続的な報告義務を負う。保有者はマネーロンダリングおよびテロ資金供与規定を通じて特定された疑わしい活動に加え、事業運営に重大な変更があった場合に当局に通知しなければならない。

●暗号資産の未来に対するシンガポールの幅広いビジョン
 
 シンガポールは23年、保有資産を守るために税規制が緩いヘイブン(回避地)を求める暗号資産ミリオネアたちの拠点としての地位を固めた。ヘンリー&パートナーズの暗号資産採用指標では、シンガポールは税制優遇パラメーターにおいて10点満点中10点を獲得している。

 これまでのところ、MASは合計19の企業にMPIライセンスを付与している。この中には、ブロックチェーン・ドットコム、サークル、コインベース、パクソス、アップビットなどの著名企業も含まれている。

 デジタル資産業界をリードする機関投資家の活動拠点になるという野望の下、シンガポールは最近、デジタル資産規制の範囲を拡大した。この法改正により、トークンのカストディ企業や資金移動に関わる企業も規制の対象となった。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/crypto-market-maker-gsr-singapore-mpi-license.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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