アジアのブロックチェーン・エンジニアの給料が5%超減少

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 ブロックチェーン・エンジニアの給料は、レイオフや採用縮小などで同業界が厳しい状況に陥る中、23年に減少した。

 ノードフレアの最近のレポートによって、新興企業や大手ハイテク企業を優先する国々で、ブロックチェーン・エンジニアの給料がより大きく減少していることが明らかになった。これは、経済環境とビジネス環境全体が同分野の報酬水準に与える影響を浮き彫りにしている。

 このレポートによると、シンガポールでは、ブロックチェーン・エンジニアの給料は対前年比で5.4%減少した。ジュニア・エンジニアは平均で6750シンガポールドルを受け取り、シニア・エンジニアは約1万シンガポールドルを得ていた。同様に、インドのブロックチェーン・エンジニアの給料も6%近く減少した。

●ブロックチェーン職の給料

 「技術職の給料が大幅に増加した過去2年間とは対照的に、現在は様々な技術系職種で給料が全体的に減少している」と同社は記した。しかし、同レポートは、21年と比べると報酬水準は依然として高いとした。

●ブロックチェーン職の給料の減少の背後に多面的な低迷

 この給料減少は、様々な要因が重なったことによるものだ。コインベースやバイナンスなどの大手暗号資産(仮想通貨)取引所に対する規制措置に起因する人員削減や雇用凍結、そして22年のFTX破綻が報酬水準に大きな影響を与えた。

 他の要因には、メタバースに関する熱狂の鎮まりや、長引く暗号資産市場の下落などがある。パンデミックによる拡大期の後、ハイテク分野の雇用が全体的に低迷したことも、この傾向に寄与している。さらに、東南アジアにおけるベンチャーキャピタルの資金不足が、これらの問題をさらに悪化させた。

 一例として、中国のビットコイン(BTC)マイニング機器メーカーのビットメインは、キャッシュフローの問題から給与の支払いの遅延を余儀なくされた。

●AIとデータサイエンスのスキルに高い需要

 ソフトウェア・エンジニアの給料も同時に下がったが、下落幅はブロックチェーン・エンジニアほどではなかった。

 ノードフレアによると、24年の主なトレンドは、AI(人工知能)及びデータサイエンスの専門知識に対する需要の継続的な増加だという。機械学習、自然言語処理、データ分析の技術を有する専門家へのニーズは、大幅に高まると予想されている。

 これらの分野に強い基盤を持つソフトウェア・エンジニアには、強い需要がある可能性が高い。企業は、AI技術を中核的機能に統合しようとする可能性が高い。

●米国の暗号資産職の給料が突出

 3月に行われた比較調査によって、様々な職種や経験水準で、米国に拠点を置く暗号資産企業は海外の競争相手と比べてより高い給料を提供する傾向があることが明らかになった。この調査では、米国の暗号資産職の給料は海外のそれを平均で13%上回り、株式とトークンによる報酬は、米国では30%多かった。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/blockchain-engineer-salaries-asia-drop-by-more-than-5-pct.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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