現物ビットコインETFの流出入、グレイスケールで3億ドル超が流出
米国の現物ビットコイン(BTC)ETF(上場投資信託)で、投資家心理が反転し、4日連続の流入を経て純流出となった。
この反転に大きく寄与したのが、グレイスケールの現物ETFであるGBTC(グレイスケール・ビットコイン・トラスト)だ。同ETFの1日間の純流出額は3億300万ドルを超えた。
しかし、ファーサイドのデータによると、同じ期間に他のビットコインETFでは純流入を記録し、BITB(ビットワイズ・ビットコインETF)が純流入4000万ドル超でトップになり、ブラックロックのIBIT(アイシェアーズ・ビットコイン・トラスト)が純流入2100万ドル超でこれに続いた。
●現物ビットコインETF、2億2400万ドルの純流出
総合的な影響について考えると、現物ビットコインETFの純流出総額は2億2400万ドル近くになった。
過去1週間で米国のビットコインETFに10億ドル近くが流入し、ブラックロックのETFがその資金の多くを得ていたことは注目に値する。
グレイスケールのGBTCでは流出となったが、この3カ月間で新たなETFが52万544ビットコインを取得しており、約22万ビットコインの純増となった、とホドル15キャピタルは強調した。
同日において、ブラックロックとフィデリティの流入額は比較的少なく、それぞれ2130万ドルと630万ドルだった。
これらのETFの中ではビットワイズのBITBが4030万ドルの流入でトップとなった。
第3位はアーク21シェアーズのARKB(アーク21シェアーズ・ビットコインETF)で、930万ドルの流入だった。しかし、ETF全体の流入額は比較的低調だった。
ブルームバーグでETFアナリストを務めるエリック・バルチュナス氏は、より大局的な視点を提供し、ブラックロックのIBITとフィデリティのFBTC(フィデリティ・ワイズ・オリジン・ビットコイン・ファンド)は、歴代20位となる59日間連続の流入を記録したと指摘した。
興味深いことに、過去3週間でビットコインが最高値に達し、8日には一時1BTC=7万2500ドルに達する中、今回の流出が生じた。
しかし、同資産は9日のアジア取引時間に若干下落し、当記事執筆時点では約7万1181ドルで取引されている。
●デジタル資産商品、6億4600万ドルを集める
今回の流出は、投資家が暗号資産商品に総額6億4600万ドルを注ぎ込み、年初からの流入額が23年の総額である106億ドルを上回る138億ドルに達する中で生じたものだ。
投資家の主な注目はビットコインにあり、流入額は計6億6300万ドルとなった。
しかし、ビットコイン売りの投資商品は3週間連続での流出で、その金額は950万ドルとなった。これは、一部の弱気筋が降伏したことを示している。
一方、リップルのブラッド・ガーリングハウスCEO(最高経営責任者)などの業界幹部らは、依然として楽観的だ。
ガーリングハウス氏は、主に現物ETFとビットコインの半減期によって、暗号資産の時価総額は24年に倍増すると予想している。
同氏は、ETFを通じた現実の機関投資家資金の参入が、このポジティブな見通しの大きな要因だと考えている。
同氏は7日のCNBCで、「私は極めて楽観的だ、マクロのトレンドや、ETFなどの大局的な出来事が、初めて現実の機関投資家資金を動かしていると考えている」と述べた。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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