破産したボイジャーとFTX、互いの債権解消で合意

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 破産した暗号資産(仮想通貨)企業のFTXトレーディングとボイジャー・デジタル・ホールディングスが、債権者への返済の助けとなる、貸付金を巡る紛争の解決で合意した。

 両社間の長年の請求と紛争は9日に終結し、利息を含めた4億4500万ドルが全てボイジャーのものとなった。

 ボイジャーの破綻は、暗号資産ヘッジファンドの3AC(スリー・アローズ・キャピタル)の失敗に引きずられたものだ。ボイジャーは、保有資産の約60%を3ACに貸し付けていた。

 9日に提出された申立てによると、苦境に陥ったFTXは、デラウェア州破産裁判所に取引の承認を求めたという。また、この取引は、ボイジャーとFTX「間の全ての請求と紛争を完全に解決する相互放棄」をもたらすものだという。

 両社は、連邦破産法第11条による破産で互いに債権を主張していた。これは、FTXの子会社であるアラメダ・リサーチに対してボイジャーが21年10月に行った暗号資産貸付に端を発するものだ。

 アラメダとFTXは23年1月、返済した貸付金を回収するために、ボイジャーを相手に対審手続を行った。一方、ボイジャーは23年6月に、FTXに対する1億3000万ドルの債権証明を提出し、21年10月の貸付金契約に違反したとしてアラメダを訴えた。

 今回の和解後は、一定の条件の下に、両社は互いにこれ以上の行動を起こさないものと書面には記されている。

●ボイジャーの債権者に希望の光?

 このFTXとの合意成立は、ボイジャーのプラットフォームに暗号資産をロックされている投資家にとっての希望を示している。

 「FTXとの対審手続に関する争いを継続するリスク、費用、遅延、市場の不確実さを考慮すると、この和解はボイジャーの債権者にとって特に有益なものだと考えている」とボイジャーの弁護士は述べた。

 この和解の結果、4億5000万ドルと利息が近々解放され、今後数カ月間での二次分配で債権者に分配される可能性がある。

 さらに、今回の書面は、ボイジャーに成りすました詐欺師に注意するよう債権者に警告している。「ボイジャーの債権者を標的にした詐欺行為の報告を受け続けている」と弁護士は述べた。しかし、こうした行為を封じるための措置は取られているという。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/voyager-ftx-strike-deal-to-resolve-claims-against-each-other.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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