アーク・インベスト、イーサリアムETFで21シェアーズとの提携を解消

FinancialAdvise146032018_s.jpg

 キャシー・ウッド氏率いるアーク・インベストメント・マネジメントは、第2位の暗号資産(仮想通貨)であるイーサリアム(ETH)に直接投資するETF(上場投資信託)の立ち上げ競争から撤退した。
 
 これは31日に米SEC(証券取引委員会)に提出された修正申請書S―1によって明らかになったもので、同社が21シェアーズと共同で提出していた現物イーサリアムETFの申請書からアーク・インベストの名前が削除されているという。

 その結果、同ETFの名前はアーク・21シェアーズ・イーサリアムETFから21シェアーズ・コア・イーサリアムETFに変更された。

⚫︎アーク、ビットコインファンドに引き続き尽力
 
 アーク・インベストは24年、21シェアーズと提携し、現物ビットコイン(BTC)ETFの発行企業のひとつとして成功を収めた。

 イーサリアムETFからの撤退にもかかわらず、アーク・インベストは32億ドル規模のビットコインETF「アーク21シェアーズ・ビットコインETF(ARKB)」にコミットしている。同ETFは現在、資産額に関してビットコインETFの中で第4位となっている。

 SECは、Cboeグローバル・マーケット、ナスダック、ニューヨーク証券取引所が運営する取引所が現物イーサリアムETFを上場するために提出した申請書19b−4を承認した。これは予想外の出来事で、市場に期待を抱かせた。

 発行企業は取引開始に向け、SECによる申請書S―1の承認を待っている。

 こうした動きを受けて、21シェアーズはSECの承認への熱意を示し、米投資家が資産クラスとしての暗号資産を利用しやすくするための取り組みを再度表明した。

 同社はまた、1月にローンチしたアーク21シェアーズ・ビットコインETFや既存の先物商品について、アーク・インベストとの継続的なパートナーシップを強調した。

 フランクリン・テンプルトン、フィデリティ・インベストメンツ、ヴァンエック、インベスコなど、他のいくつかの発行企業も修正版S―1を提出し、イーサリアムETFを導入する意向を示している。

 しかし、これらの申請書に対するSECの決定はまだ下されていない。

 一方、フランクリン・テンプルトンは、提案しているファンドの詳細を記入した修正書類を提出し、0.19%の手数料を課す予定であると明らかにした。ただし、手数料は最初のETF資産100億ドルに関して最初の6ヶ月間は免除される。

 先日、アーク21シェアーズ・ビットコインETFは24年初めのローンチ以来、1日あたりで最大の流出を記録し、1億ドル近くが同ETFから流出した。

⚫︎イーサリアムETFの承認は政治的なものだった

 ブルームバーグのETFアナリストであるジェームズ・セイファート氏は、現物イーサリアムETFの承認は、純粋に財政的な考慮というよりも、政治的な決定に影響された可能性が高いと考えている。

 同氏は最近のインタビューで、バイデン政権の動きや暗号資産コミュニティの反応などの政治情勢が、承認に重要な役割を果たしたと指摘。

 ビットコインとイーサリアムを超えたソラナ(SOL)などの暗号資産ETFの承認は、大幅な規制改革なしにはあり得ないと同氏は述べた。

 セイファート氏は、これらの資産に詐欺や不正操作がないかを監視するためには、規制された市場が必要だと主張した。

 一方、暗号資産投資家・トレーダーであるブライアン・ケリー氏は、ソラナが米国で次の現物ETFになる可能性を指摘している。

 CNBCの「ファスト・マンデー」の最新エピソードで、BKCMデジタル・アセットの創設者兼CEO(最高経営責任者)であるケリー氏は、「取引の焦点は、次に何が来るかだ」と問いかけた。

 そして、「おそらく次はソラナと考えるべきだろう。ビットコイン、イーサリアム、ソラナがこのサイクルのビッグ3だ」と語った。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/ark-invest-drops-partnership-with-21shares-for-proposed-ethereum-fund.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ