ベネズエラのマドゥロ大統領、制裁逃れに暗号資産利用も

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 ベネズエラのニコラス・マドゥロ政権は、暗号資産(仮想通貨)を使って最近の米国による制裁を回避する方法を模索しているという

 ベネズエラの暗号資産活動家によると、マドゥロ政権は米国が科した制裁を回避するためにいくつかの方法を検討している。

 チェイナリシスの国家安全保障情報責任者であるアンドリュー・フィアマン氏はブルームバーグの取材で、「制裁を受けている政権においては、制裁を回避するさまざまな方法が模索されることが多い」と語った。

 「ベネズエラ政府とマドゥロ政権は、長年にわたってさまざまな方法でそれを実行してきた」

 米国は5月31日、ベネズエラの石油と金の禁止制裁を再開した。この措置は、ベネズエラ政府が7月の選挙を前に民主主義の原則を守らなかったことによるものだ。

 さらに、レオポルド・ロペス氏とチェイナリシスのクリストファー・ドゥセット氏が4月に発表したウィルソン・センターの報告書によると、同政府は米国の制裁逃れのために暗号資産を使用してきた長い歴史がある。同報告書は主要政府に対し、「マドゥロ政権による暗号資産の不正利用を防ぐため、既存の規制を厳格に実施するよう」呼びかけた。

⚫︎ベネズエラと暗号資産

 マドゥロ大統領は18年、ベネズエラ産石油を裏付けとする暗号資産トークン「ペトロ」を発表した際、「今日、スーパーマンと戦うことができる暗号資産が誕生している。このベネズエラのネイティブトークンは、同国を経済的苦境から脱却させることを目的に導入された。

 しかし、24年1月15日、ベネズエラはペドロの普及拡大に失敗したとして、トークンの運用を停止した。

 ウィルソン・センターの報告書は、「暗号資産を批判する人々は、ベネズエラをマネーロンダリングや汚職などの違法行為を助長する代表例として挙げるかもしれない」と指摘した。

 「今こそ、民主的な政府は、暗号資産を利用して違法資金を国際金融システムに移動させようとするマドゥロ大統領の試みに対抗するため、断固とした行動を取らなければならない」

 イランやロシアなど、国際制裁に直面している独裁的な指導者らも、制裁逃れのために暗号資産関連計画を始動している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/venezuela-president-maduro-might-use-crypto-to-evade-sanctions.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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