ジェミニがNY州司法長官と5000万ドル支払いで和解

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 暗号資産(仮想通貨)取引所のジェミニが、NYAG(ニューヨーク州司法長官)と和解し、ジェミニ・アーン・プログラムの投資家への5000万ドル相当のデジタル資産の支払で合意した。

 公式発表によると、この和解に先立ち、NYAGのレティーシャ・ジェームズ氏は、同プログラムに関するリスクについて、ジェミニがニューヨーク州民を含む「多数の投資家を誤解させた」と主張していた。

 ジェミニ・アーンは、顧客が自身の暗号資産をジェネシス・グローバル・キャピタルに貸し出せるというもので、最大年利7.4%の収益を約束していた。

 しかし、NYAGによると、ジェミニはこのプログラムを不正に宣伝し、投資家をアカウントから締め出したという。

 「ジェミニはアーン・プログラムを投資家が資金を増やす手段だと宣伝していたが、実際には虚偽で、投資家をアカウントから締め出した」とレティーシャ・ジェームズ氏は述べた。

 「今回の和解により、騙された投資家は全額を取り戻すことになる。これにより、投資家を騙すことは違法であり許容されることはないことを暗号資産企業は思い出すはずだ」

●ジェミニの全投資家、完全な補償を受ける

 和解の一環として、この投資プログラムが破綻した際に資金を出金できなかった全ての投資家は、投資資金の完全な補償を受け取ることになる。

 さらに、ジェミニは、ニューヨーク州で暗号資産貸付プログラムを行うことが禁じられる。

 NYAGは当初、23年10月にジェミニ、ジェネシス、DCG(デジタル・カレンシー・グループ)への訴状を提出していた。

 訴状によると、ジェミニは投資家を誤解させ、ジェネシスを通じたアーン・プログラムへの投資に関するリスクの低さについて偽りの保証をしていたという。

 また、NYAGは、省略と虚偽表示を通じて11億ドルの損失を隠ぺいしたとしてDCG、ジェネシス、そして2名の幹部を訴えた。

 ジェミニは最近、アーン利用者が21.8億ドル相当の暗号資産を現物で受け取ることになると発表した。つまり、利用者には当初投資したのと同じデジタル資産が返還されることになる。

 ジェミニによると、この分配は、出金が停止された22年11月から232%の回収になる。

 ジェミニは、このアーンの最終分配は7日以内にアカウントで受け取ることができると約束した。

●ジェミニ、アーン利用者に20億ドル超を分配

 ジェミニは5月下旬、アーン・プログラム利用者へのデジタル資産の全額返還を発表した。

 この返還計画には11億ドルの和解金が含まれる。これは、利用者が資産の全額を受け取ることを保証するもので、保有期間中の資産価値上昇によって元々の価値を超える可能性がある。

 この分配は、出金が停止された22年11月から232%の回収となる。

 ジェミニは、アーンという名称のオプション・プログラムを提供していた。顧客は保有暗号資産を同社に貸し出し利息を得ることができた。

 21年初頭にジェネシスと開始したこのプログラムは、7.4%のリターンを約束していた。

 しかし、ジェミニは23年1月、ジェネシスがジェミニへの9億ドル超の返済に失敗した後、アーンの閉鎖を余儀なくされた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/gemini-settles-with-new-york-attorney-general-agrees-to-pay-50-million.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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