テザー、金裏付けの「合成」ドル・ステーブルコインを発表(再掲)

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 テザーは17日、金(ゴールド)を裏付けとする米ドル連動のステーブルコイン「アロイ(aUSDT)」を発表した。これは最初の「テザー資産」となり、「アロイ」は新たなプラットフォームで発行可能となる。

 テザー資産とは、「米ドルなどの特定の参照資産の価格を追跡するために設計されたもの」だと同社は説明している。この資産は過剰担保などの安定化技術を利用して実現される。これには、流通市場での流動性に加え、発行される資産よりも高い価値のある担保を持つことなどが含まれる。

 アロイは現物ゴールドの所有権を表すトークンであるテザー・ゴールド(XAUt)によって担保される。テザー・ゴールドは米ドルとの相対的な価値を維持する。アロイは「合成」ドルに分類され、直接的な担保を提供することなく、米ドルの価値と有用性を複製することを目的としている。つまり、ドルとドルの直接的な裏付けはない。

⚫︎テザー、エルサルバドルの規制専門知識を活用してアロイを発行

 このプラットフォームで最初に発行される資産であるアロイは、米ドルに連動した安定した価格を維持する。投資家は担保としてテザー・ゴールドを預けることでアロイを発行することができる。スイスに保管されている現物ゴールドによって裏付けられるテザー・ゴールドの時価総額は5億7000万ドルに上る。

 アロイは支払いや送金に暗号資産(仮想通貨)利用することに関心を持つユーザーをターゲットとしているが、その一方でゴールド裏付けのトークンの保有を維持することもできる。ユーザーは自分のポジションを過剰担保しなければならず、そうすることで担保価値の75%まで新たなトークンを発行することができる。

 また、資産の発行については、エルサルバドルのCNAD(デジタル資産国家委員会)の運用下にあるムーン・ゴールドNAとムーン・ゴールド・エルサルバドルが、資産の発行を監督する。

 注目すべきは、今回の発表が5月に起きたいざこざの後に行われたということだ。テザーのパオロ・アルドイノCEO(最高経営責任者)は、リップルのCEOからテザーに対する政府の措置の可能性について懸念を示されたことを受け、これに反論した。興味深いことに、リップルは6月に独自の競合ステーブルコインを導入すると予告していた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/tether-stablecoin-gold-backed-synthetic-dollar-2.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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