北朝鮮のハッカー集団、DMMビットコインのハッキング事件に関与か

85052107_m.jpg

 悪名高い北朝鮮の「ラザルス・グループ」が、日本の暗号資産(仮想通貨)取引所DMMビットコインに対する最近のハッキング事件に関与していると報じられた。オンチェーン調査企業ZachXBTによると、このハッキングはラザルス・グループに見られるロンダリング手法に類似しているという。

 「ロンダリング手法とオフチェーンの指標の類似性から、ラザルス・グループがこのハッキングの背後にいると疑われる」

 5月31日、DMMビットコインはハッキングにより4502.9ビットコイン(BTC)(3億500万ドル)を失った。これは法定通貨の価値で世界最大の取引所ハッキング事件のひとつである。DMMビットコインは、このハッキングが「同社ウォレットからのビットコインの不正流出」であると確認している。

 ZachXBTによると、ハッカーは7月にDMMから盗んだ資金3億500万ドルをオンラインマーケットプレイスのフイワンギャランティに送金した。

 ZachXBTは、「フイワンギャランティは東南アジアにおける違法資金の主要拠点となっている。主に『豚の屠殺詐欺』組織などの犯罪組織によって使用されている」と指摘した。

 ブロックチェーン分析企業のエリプティックは最近、フイワンギャランティ上の業者が「技術、データ、マネーロンダリングサービス」を提供していると明らかにした。これらの業者は少なくとも総額110億ドルの取引に関与しているようだ、と同社は指摘している。

 フイワンギャランティは複合企業フイワングループの一部門であり、カンボジアを支配するフン一族と関連がある。

●テザー、DMMビットコインから1400万ドルを移行したウォレットをブラックリストに登録
 
 ZachXBTは、ステーブルコイン発行企業テザーが2960万テザー(USDT)を保有するトロンベースのウォレットをブロックしたと伝えた。このウォレットはフイワンと関係があると見られている。

 また、このウォレットは3日間でDMMビットコインから1400万ドル相当の盗難資金を受け取った。

 ZachXBTは、DMMのハッキング事件とラザルス・グループの過去の活動との類似点を比較し、同様の手口が用いられていると結論付けた。

 同社は、盗まれた資金がデジタルの世界で巧妙に操作されていると指摘。ラザルス・グループはDMMから盗んだビットコインをミキサーに預けたとされている。
 
 その後、ハッカーはミキサーからビットコインを引き出し、さまざまなブロックチェーンネットワークに送金し、他の暗号資産(仮想通貨)に変換した。この手の込んだハッキング戦略は、ラザルス・グループに関連するロンダリング作戦に酷似している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/north-korea-backed-lazarus-group-behind-305m-dmm-bitcoin-heist-report.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ