ジブラルタルのデジタル銀行、米ドルおよびビットコイン口座を英ユーザーに提供開始
ザポ・バンクが、英国の認可銀行としては初めて、利息付きの米ドルおよびビットコイン(BTC)複合口座を提供する。
ファイナンス・マグネイツの最近の報道によると、このサービスは同行の英国進出の一環であり、銀行業認可のパスポーティングに成功したことで実現が容易となった。
ザポ・バンクは、ジブラルタルで認可を受けたデジタル銀行であり、暗号資産(仮想通貨)を専門にしている。
●ザポ・バンクのユニークなサービス
ザポ・バンクの新たなサービスは、英国のウォレットや銀行口座に最大100万ポンドを直接送金できるようにするもので、24時間利用可能だ。
ザポ・バンクのシーマス・ロッカCEO(最高経営責任者)は、「銀行業認可の英国へのパスポーティングの成功を発表でき喜ばしく思う」と述べた。
「これにより、英国市場に直接銀行サービスを提供できる。これは簡単なことではなく、私たちが英国の高い規制基準に適合していることを示している」
13年に設立したザポ・バンクは、ビットコイン・ウォレット・サービスから総合的なデジタル小売銀行及びVASP(暗号資産サービス・プロバイダー)カストディアンに移行した。
同行は、10万ユーロ相当までの米ドル預金を保証し、従来の銀行並みのセキュリティ水準を提供している。
ザポ・バンクのサービスの際立った特徴の1つが、ステーキング、レンディング、資産のロックアップ無しで1%の利息を提供するビットコイン口座だ。
メンバーは、広く受け入れられているデビット・カードを通じてビットコインを利用したり、S&P500に投資したり、一定の暗号資産を購入できる。
同行はさらに、ステーブルコイン決済を米ドル銀行口座に統合しており、伝統的銀行とデジタル資産サービスを事実上接続している。
ザポ・バンクでディレクター兼規制・広報責任者を務めるジョーイ・ガルシア氏は、「英国は、暗号資産イノベーションの世界的ハブとして急速に台頭しており、有望な規制枠組み、動的な金融エコシステム、人材豊かな環境を誇っている」と述べた。
●暗号資産市場の混乱
ザポが英国市場への参入に成功する中、暗号資産業界は広く混乱した。
ビットコインは5日、1BTC=5万ドルへと下落し、2月以来の低水準となった。
他の主要暗号資産も、大きな損失を被った。
イーサリアム(ETH)、バイナンス・コイン(BNB)、カルダノ(ADA)、ソラナ(SOL)はいずれも、過去1日間で15%前後下落した。
既報の通り、デジタル資産投資商品は先週5億2800万ドルの流出を記録し、4週間ぶりの減少となった。
この流出は、米国における景気後退への懸念の高まりと地政学的不確実性、そしてその結果として様々な資産クラスで清算が広がったことが原因だと考えられている。
その1つとして、米ドルに対する日本円の購買力低下の懸念から日本銀行が17年ぶりに利上げを決定したことで、リスクオン資産市場で不安が生じ、幅広い売りとなった。
また、中東、特にイスラエルと周辺諸国での緊張の高まりによって市場の不安が増しており、さらなる深刻化を恐れて関係諸国が警戒措置を取っている。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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