コインベースCEO、初のAI間暗号資産取引に成功と発表(再掲)
コインベースのブライアン・アームストロングCEO(最高経営責任者)は、完全にAI(人工知能)によって管理された暗号資産(仮想通貨)取引が成功したと発表した。
同氏はX投稿で、AIボットが人間の介入なしに取引を実行したと述べた。
この取引では、特定のタスクを実行するよう設計されたボットであるAIエージェントが、暗号資産トークンを使用して別のAIエージェントとやり取りした。
●AIトークン獲得を目的としたAI間取引
このAI間取引の目的は、AIトークンを獲得することだった。このAIトークンとは、アルゴリズムが新たな情報から学習し、それに適応するためのデータ列のことを指す。
「トークンを買うためにトークンを使った」とアームストロング氏は説明している。
同氏は、既存のAIエージェントにとっての大きな課題の一つは、取引ができないことだと指摘する。
決済機能を持たないこれらのAIシステムは、旅行の手配やコンテンツ作成以外のソーシャルメディア活動の管理といった日常的なタスクに苦戦している。
同氏は、「AIエージェントは銀行口座を持つことができないが、暗号資産ウォレットを持つことはできる」と指摘し、これらのAI主導の取引は、即時性がありグローバルかつ無料であると述べた。
「これは、AIが有用な仕事をするための重要なステップである。現時点では、AIエージェントにタスクを頼み、数日または数時間待ったとしても、有用な仕事を成し遂げることはできない」
コインベースの取り組みの背景として、暗号資産業界ではAIエージェントに取引機能を持たせようとする動きが広まっている。
8月、ブロックチェーン開発企業のスカイファイアは、AIエージェントが自律的にお金を管理し、使うことができる決済プラットフォームを発表した。
また、ウェブ3インフラ企業のBiconomyは、オンチェーン取引を処理するAIエージェントを統合し、ユーザーがAIに取引活動を委任できる新たな認可レイヤーを提供している。
●AIエージェントは暗号資産ウォレットを保持すべき
アームストロング氏は、オープンAIやチャットGPTのようなAIシステムの基盤技術であるLLM(大規模言語モデル)を暗号資産エコシステムに統合することを提案した。
同氏は、AIエージェントが暗号資産ウォレットを保持できるようにすることで、その実用性が大幅に向上し、人間に代わって経済に参加できるようになると主張した。
コインベースは23年6月、AIとブロックチェーンが交わることは、起業家にとって大きなチャンスであるとする調査報告書を発表した。
同社は当時、AIがもたらす社会的課題に対する新たな解決策を生み出すため、両技術を組み合わせることの利点を強調した。
コインベースは、「AIとブロックチェーンのアプリが成熟するにつれて、これらの技術がもたらす大変革は、AIがもたらす特定の社会的課題に対処することに役立つ、暗号資産を利用した協力分野や新たなユースケースの出現につながる可能性がある」と述べた。
この報告書は、AIとブロックチェーン技術の両方を組み合わせたいくつかの潜在的なユースケースについて言及している。
まず、分散型データマーケットプレイスを利用すれば、生成AIがモデルを学習するための多様なデータセットに対する需要を満たすことができるとした。
また、トークンベースのインセンティブメカニズムは、それらのマーケットプレイスから調達されるデータの質を向上させる可能性があるとも指摘している。
その他のユースケースとしては、AIプロジェクトがモデルを学習するため、グラフィック・プロセッシング・ユニットを利用する分散型ネットワークの計算能力を提供すること、データの信頼性を向上させること、AIアルゴリズムの不透明な意思決定プロセスをより監査しやすくすることなどが挙げられた。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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