シンガポールのステーブルコイン決済、4-6月期に10億ドル到達
シンガポールでは決済手段としてステーブルコインを利用する人が増えており、第2四半期(4-6月)のステーブルコイン決済額は過去最高の約10億ドルに達した。チェイナリシスのデータによると、ステーブルコイン決済は店舗での支払いが中心だった。
チェイナリシスのサイバー犯罪リサーチ責任者であるエリック・ジャーディンによると、店舗がステーブルコインを利用する理由は「効率性と低コスト」にあるという。
データによると、23年のシンガポールにおけるステーブルコインの利用率はかなり低く、決済額は1億6100万ドル相当だった。
デジタル資産プラットフォームのStraitsXのコマーシャル責任者であるジェイソン・テイ氏は、「ステーブルコインやCBDC(中央銀行デジタル通貨)、そしてPBM(目的限定型マネー)まで、デジタル通貨導入に対する世界的なスタンスはますます明確になってきており、シンガポールも例外ではない」とクリプトニュースに語った。
StraitsXは7月、MAS(金融管理局)から主要決済機関のライセンスを取得した。これにより、MASのステーブルコイン規制枠組みに準拠したステーブルコイン(シンガポールドルに裏付けられたXSGDと米ドルに裏付けられたXUSD)の発行が可能となった。
「当社のXSGDとXUSDステーブルコインは、シンガポールにおける金融商品とサービスの民主化を進める中で、デジタル資産をより身近なものにするという私たちのコミットメントを確固たるものにする」
ブルームバーグのレポートによると、ステーブルコイン利用が決済全体に占める割合はまだ小さい。
しかし、ステーブルコイン利用の大きな利点のひとつは、従来の方法よりも効率的な代替手段を提供できることだ。具体的には、ほぼ即時の取引、安価な手数料、仲介者の削減などが利点として挙げられる。ステーブルコインはシンガポールドルなどの安定資産に裏付けられているため、企業はステーブルコインを使用してシームレスに取引を行うことができる。
●MASの厳格なステーブルコイン認可プロセス
ジェイソン・テイ氏は、シンガポールはデジタル資産に対する先進的で先見的な姿勢が評価されていると述べた。潜在的な違法行為者から業界を守るため、厳しい規制とイノベーションのバランスを取ることが重要だと同氏は指摘している。
「MPI(主要決済機関)ライセンスであろうと、近々創設されるステーブルコインライセンスであろうと、合法的で認められた事業体として活動しようとする企業はすべて、同じように厳格なライセンスプロセスを実行しなければならない」
StraitsXは、これらの高い基準を実際に体験したと同氏は述べた。これには、財務安定性、コンプライアンスの枠組み、リスク管理の実践、会社全体のガバナンスの厳格な評価を含む、広範なデューデリジェンスが含まれるという。
さらに、これらの基準はMASが整備する暗号資産(仮想通貨)分野における安全で十分に規制された環境、特に厳格なAML(マネーロンダリング防止)対策の遵守に沿うものであると同氏は述べた。
「包括的で厳格なライセンス要件は、シンガポールの金融エコシステムの完全性と安全性を維持するためには不可欠だと考えている」と同氏は述べた。
(イメージ写真提供:123RF)
https://cryptonews.com/news/singapores-stablecoin-payments-reached-1b-in-q2-report/
This story originally appeared on cryptonews.com.
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