BNYメロン、暗号資産ETFカストディ事業への参入を計画(再掲)
米銀行大手のBNYメロンは、特にETP(上場取引型金融商品)顧客を対象とした、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のカストディ(保管)サービスの提供開始に向けて動いている。ブルームバーグの24日の報道によると、この動きに先立ち、米SEC(証券取引委員会)は同社の暗号資産カストディに関するレビューを実施していた。このレビューは、銀行のデジタル資産の取り扱い方に関して重要な意味を持つ。
SECの主任会計官室は24年初め、BNYメロンの暗号資産カストディへのアプローチに関するレビューを行った。その結果、SECはBNYメロンが暗号資産を負債としてバランスシート上に計上しないという判断に異議を唱えなかった。
SECのSAB121規則では、銀行が保管する暗号資産を負債と資産の両方としてバランスシートに計上することが義務付けられているため、このレビューは極めて重要なものであった。BNYメロンのETPに関するケースは、少なくとも今のところこの義務を回避しているようだ。
記事投稿時点で、BNYメロンはクリプトニュースの取材に応じていない。
●SAB121とは?
SAB121とは、他者のために暗号資産を保管する事業体の財務諸表の透明性を高めるために定められた規則である。SEB121は、これらの資産の管理に伴うリスクを明確にするため、これらの企業が保有する暗号資産を負債として認識することを義務付けている。
今回のSECの決定はBNYメロンのETP事業に限り適用されるため、このやり方がすべての暗号資産カストディ事業に普遍的に適用されるとは限らない、とブルームバーグは指摘している。
●BNYメロン、SECと銀行規制当局との対話で暗号資産カストディサービスを拡大
BNYメロンは、暗号資産カストディサービスを拡大するため、SECやその他の銀行規制当局との対話に意欲的である。同社は伝統的金融サービスへの暗号資産の導入について慎重かつ楽観的なアプローチを示しながら、カストディサービスをより大規模に提供することを目指している。
BNYメロンのような銀行にとって、暗号資産サービスを提供するための規制環境の調整には、複数の規制機関との継続的な対話が必要だ。今回の動きは重要な一歩だが、包括的な暗号資産カストディサービスを提供するためには、より広範な規制当局の承認が必要である。
ETP顧客に限定されているとはいえ、BNYメロンがビットコインとイーサリアムのカストディに乗り出したことは重要な一歩である。これは、伝統的金融と暗号資産間の関係が前進していることを強調している。この傾向は規制の明確化に後押しされる一方で、会計や監督における複雑な問題も影を落としている。
銀行が動向を見守る中、規制の調整やBNYメロンなどの銀行の取り組み次第で、金融業界では近いうちにデジタル資産のさらなる拡大が進むかもしれない。
(イメージ写真提供:123RF)
https://cryptonews.com/news/bny-mellon-eyes-crypto-etf-custody-business/
This story originally appeared on cryptonews.com.
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