クーコイン・OKXは市場低迷にもかかわらず採用計画を維持、コインベースは採用減速

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 暗号資産(仮想通貨)取引所は、採用計画に大きな変更を加える意向はなく、引き続き新規雇用を確保していく方針だ。

 暗号資産市場の下落を受け、一部の業界プレイヤーは新規雇用の創出に関して、当初の22年拡大計画を修正するなどの対応を行っている。一方で、そのまま計画を進めたり、計画を強化する暗号資産取引所もあるようだ。

 クーコインのジョニー・リューCEO(最高経営責任者)は、クリプトニュースの取材に対し、クーコインは現在の市場状況の例外性を認めているが、22年の採用戦略に大きな変更を加える計画はないと話した。

 リューCEOは、現在暗号資産市場で起きている状況は、「世界的な経済危機を背景に起こっているという点で、以前の弱気な期間とは確実に異なっている」と主張。あらゆる経済と同じように、株式市場は長期的な安定性を維持することはできず、「価格が下落するのは、成長するのと同じくらい当然なことである」との見解を示した。

 同CEOは、「したがって、22年の採用計画に大きな変更を加える予定はない。現在、従業員にとって好ましい労働条件を維持し、改善することに注力している」と述べた。

 クーコインは22年、グローバル展開を加速させ、現在は多くの国際的ポジションの採用を行っているとのことだ。

 現在、「多くのすぐれた国際的な人材を募集」しているというクーコインは、今後の発展とユーザーエクスペリエンスのためには、このような専門家が重要であると考えているという。そのため、「サービス拡大、新たな市場への進出、さらなるユーザーへの価値の提供のため、あらゆる分野に才能のある人材」を雇用している、とリューCEOは語った。

 セーシェルに本社を置くクーコインは、207の国や地域に1800万人のユーザーを抱えている。

 一方で、OKXのグローバル人材獲得責任者であるリンダ・ツェ氏は、クリプトニュースの取材に応じ、現在の市場状況に関連して22年の採用計画を縮小する計画はないことを明らかにした。

 ツェ氏は、「全くの逆で、OKXはグローバル展開とともに雇用を拡大している。この1年で従業員数を大幅に増やしたことに加え、今後12カ月でさらに30%の従業員の増加を見込んでいる」と話した。

 OKXは「適切に人材を定着させる」ために、雇用については「慎重に考えている」とツェ氏は言う。「世界での総従業員数は合計約5000人となる見込み」だという。

 今後12カ月間における主要な採用部門は、製品設計、エンジニアリング、マーケティングなどだ。

 ユーザーエクスペリエンスを向上し続けるため、OKXは「これら部門で熱意のある人材」を必要としている。ツェ氏は、「初めて暗号資産に触れる人々に、必要なサービスを確実に与えることができる人材を集めている」と述べた。

 OKXもセーシェルに本社を置き、200の国と地域で2000万人のユーザーにサービスを提供している。

 雇用ソーシャルメディアプラットフォームのリンクトインが4月に公開したレポートによると、暗号資産業界は新規雇用を強化しており、特に米国では19年から21年の間に暗号資産関連の雇用が73%増加した。

 一方で、コインベースに関しては、2週間の採用停止を決定したと報じられている。同社は約4900人の従業員に対し、株式を付与した22年初めと5月20日の株価終値の差の半分を相殺するため、株式を追加で付与すると伝えたという。ザ・インフォメーションが社内メールの情報を基に報じた。同社の株価は、過去6カ月で75%以上下落している。

 コインベースは、新規事業プロジェクトを停止し、アマゾン・ウェブ・サービスのクラウド費用の削減を目指すなど、収益の減少に伴い、コスト削減に取り組んでいる。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/kucoin-okx-stick-to-their-hiring-plans-despite-downturn-as-coinbase-slows-down-hiring.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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