ジャスティン・サン氏のトロン、USTと距離を置くためにUSDDの裏付けの詳細を公開

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 暗号資産(仮想通貨)起業家のジャスティン・サン氏のブロックチェーンであるトロン(TRX)が、新たなアルゴリズム型ステーブルコインのUSDD(USDD)の裏付けに関する詳細を公開した。これは、主要なアルゴリズム型ステーブルコインのテラUSD(UST)が破綻したことを受け、プロジェクトへの信頼を保つための取り組みのようだ。

 トロンDAOリザーブのウェブサイトによると、USDDは様々な暗号資産やステーブルコインに裏付けられており、それらは合計すると常に、流通しているUSDD総額の130%以上となる。担保となる資産はトロンのネイティブトークンであるTRX、ステーブルコインのテザー(USDT)、ビットコイン(BTC)など。

 同通貨は5日に初めて担保比率のリアルタイム情報をウェブサイト上で公開した。UTC(協定世界時)6日9時時点では、USDDの担保比率は226.1%で、8億4180万ドルの準備金を持っているという。

 当然ながら、このUSDDを過剰に担保する動きは、他のデジタル資産に部分的にしか裏付けられていなかったUSTの破綻を受けたものだと推測されている。

 ジャスティン・サン氏のコメントによると、USDDを過剰に担保する動きは常に計画されていたものだという。一方同氏はUSTの破綻後に優先度を高めたことは認めた。

 ブルームバーグは、サン氏が「これは計画されていたが、テラ(LUNA)がそれを間違いなく加速させた(...)私たちはUSDDを過剰に担保したいと考えている。これにより、将来的には市場参加者がより安心して私たちを利用できるようになると思う」と述べたと伝えた。

 この新たなステーブルコインは、つい最近の22年4月にサン氏が公開したものだ。サン氏は当時、これを「人類史上最も分散化されたステーブルコイン」と呼んでいた。しかしこの計画は、アンカー・プロトコル上のデポジッターに20%の配当を提供していたことで知られる破綻したUSTと同じモデルに基づいているとして、広く批判を浴びた。

 トロンDAOリザーブのウェブサイトによると、USDDは現在コインをステーキングしている保有者に30%の利息を提供している。これは、同プロジェクトのホワイトペーパーで当初から約束されていた30%の「ベンチマーク利息」と一致し、USTが提供していたものよりも遥かに大きい。

 コインゲッコーのデータによると、現在流通しているUSDDは6億6750万枚強で、22年の開始時以来、1ドルのペッグを狭い値幅で維持している。

 一方、TRXは時価総額第13位のコインであり、1日間で5%、1週間で4.7%上昇し、UTC10時30分時点では1TRX=0.084ドルで取引されている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/justin-suns-tron-reveals-more-details-of-usdd-backing-in-a-move-to-distance-it-from-ust.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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