暗号資産マイニング企業ビットファームズ、ギャラクシー・デジタルへの融資返済で3000BTCを売却

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 ビットファームズによる3000BTCの清算は、ギャラクシー・デジタルへの1億ドルの融資を返済するために行われた。ビットファームズは、マクロ経済的な要因で暗号資産(仮想通貨)が困難な状況にある中、流動性の供給が有効だと話している。

 ビットコイン(BTC)が暴落する中、カナダに拠点を置く暗号資産マイニング大手ビットファームズが、ビットコイン保有に対する方針を転換させた。先週の市場暴落の中、ビットファームズは6200万ドルで3000BTCを売却した。

 世界のビットコインマイニング企業の多くは、運用コストをカバーするために保有通貨を売却してきた。ビットファームズはこの清算を、ギャラクシー・デジタルから受けた1億ドルの融資の返済に役立てることができるだろう。同社は3000BTCの売却の他に、マイニング機器を担保に3700万ドルの資金を調達する予定だ。

 今回の売却で、ビットファームズは21年に採掘したビットコインのほぼすべてを手放したことになる。しかし、同社CFO(最高財務責任者)のジェフ・ルーカス氏は、長期的にはビットコインの価格に引き続き強気であると述べている。同氏は次のように語った。

 「市場の極端なボラティリティ(変動率)を考慮し、流動性を高め、レバレッジの解消とバランスシートを強化するために、常に行動を取っている。長期的なビットコイン価格の上昇には強気であり続けるが、今回戦略転換することで、マイニング経済の向上を見越した世界クラスのマイニング事業の維持と、事業発展の継続という当社の最優先事項に注力することができる」

 ルーカス氏は、現在の環境を考慮すると、これはビットファームズにとって最良かつ最も安価な戦略であると主張。「支払利息を下げることに加え、借入金を3400万ドル削減することで、この融資の担保に使われるはずだったビットコインが解放され、ビットコイン保有戦略をより活かすことができる」と説明している。

 ビットファームズは、ギャラクシー・デジタルから合計借入額の143%の担保で融資を受けていた。担保の価値が133%を下回った場合、追加で担保が必要となる。

●ビットファームズのビットコイン保有量など

 5月31日までに、ビットファームズは6075BTCを保有していた。今回の売却後、合計ビットコイン保有量は3349BTCとなった。同社は1日当たり平均14BTCを採掘しているため、6月の生産量が差異として現れている。

 現在のビットコイン価格で考えると、ビットファームズが保有するビットコインは7200万ドルに相当。同社の総借入額3800万ドルの143%以上にあたる。同社は最近、NYDIGともマイニング機器を担保にした3700万ドルの融資契約を締結している。7月か10月には、さらなる融資を受ける可能性もある。

 ルーカス氏によると、ビットファームズは現在の市場環境に対応するにあたり、財政的に健全な状態にあるということだ。「当社は、マクロ経済的な要因で暗号資産が困難な状況にある中、流動性と柔軟性を高めるため、積極的に非希薄化戦略を取った」(ルーカス氏)としている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://www.coinspeaker.com/bitfarms-sells-3000-btc-loan-repayment-galaxy-digital/

This story originally appeared on Coinspeaker.

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