マイク・ノボグラッツ氏、テラのモデルは持続不可能だったと認める

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 ギャラクシー・デジタルのマイク・ノボグラッツCEO(最高経営責任者)が、「マクロ的環境は懸念」しているが、ビットコイン(BTC)は「1BTC=3万ドルから5万ドルの範囲に留まる」と期待していると述べた。同時に、同氏はかつて好んでいた暗号資産(仮想通貨)テラ(LUNA)の基盤となるモデルは持続不可能なものだったと論じた。

 このコメントは、27日に公開されたニューヨーク・マガジンのインタビューの中で出たものだ。

 上記のコメントにもかかわらず、ノボグラッツ氏は物事は広い視野で見る必要があると主張した。コロナウイルスのパンデミック開始時にズームの株式やビットコインを購入していれば、「ビットコインでは資金が2倍になり、ズームでは何も得られなかっただろう」と同氏は述べた。

 同CEOは次のように続けた。

 「これは人々が理解するのが難しいことだと思う。これは全く昔からある手痛い体験だ。しかし、多くの資産クラスで投機的バブルは存在したのだから、風呂の湯と赤子を一緒に捨てないことが重要だ。ビットコインはマクロ資産として消えることはない」

 しかし、データを見ると、20年初頭にはビットコインは約2万9500ドルで取引され、急上昇していた。暗号資産の冬の真っただ中である現在、ビットコインは2万1423ドルで取引されている。21年11月には史上最高値の6万9044ドルだった。一方、ズームは20年初頭には70ドル付近で取引され、現在は122ドルだ。

 破綻したテラ・エコシステムの大口投資家だったノボグラッツ氏はインタビューの中で、「振り返ってみると」持続不可能なビジネスモデルだったと認めた。

 ノボグラッツ氏は、テラUSD(UST)の預入で最大20%の利回りを提供していことで有名なテラ基盤の貸借プロトコルに言及し、「振り返ってテラを見てみると、アンカーでやっていたように18%の利息を提供して、世界中の皆が駆け込んでこないはずがなかった」と述べた。

 暗号資産の短期的な見通しについて、同氏は次のように付け加えた。

 「投機的な熱狂は当分の間終わったと思う。そのため、人々が使うものを構築しなければならない、より地味なビジネスになる」

 「DeFi(分散型金融)は終わった」かという質問に対し、ノボグラッツ氏は、全ての「価値はかなり下がっている」がこの分野のプロトコルの「大部分は機能している」と主張した。

 「大きな損失が生じている場所は、実際にはCeFi(中央集権型金融)とDeFiとの奇妙な組み合わせの中だ」と同氏は述べ、困難に直面している企業の例としてセルシウス(CEL)とブロックファイという中央集権型の貸借会社2社を挙げた。

 「セルシウスとブロックファイは、投資家が資金を投入し、それを使って好きなことをするブラックボックスだった。オンチェーンではなかった。中身を調べなければレバレッジがどうなっているか分からなかった」と同氏は述べ、08年の金融危機以前の一部の銀行の運営方法を両社と比較した。

 同氏は続けて、運営モデルに透明性があったため、ルナとテラは「若干異なる」と述べた。それでも、このモデルは投資家の欲望と「極めてカリスマ的な創業者」に大きく依存していたと同氏は述べ、テラUSDのペッグは「強気に基づいていた」と認めた。

 「市場が反転した際、ペッグを生み出すメカニズムは圧力に耐えられなかった」とノボグラッツ氏は述べた。

 一方、暗号資産市場が低迷する中での自社の業績について、ノボグラッツ氏は、理想的にはもっと売るべきだったと述べた。

 同氏は、自社はこの1年間で暗号資産、一部のプライベートエクイティ、一部のベンチャー資産を売却し「いくつかの物事を極めてうまくやった」と述べた。

 「私たちはテーブルから多くのチップを取ったが、多くのチップを残した。私が賢ければ、もっと多く売っただろう」と同氏は述べ、「私が30年続けている仕事にあなたが就いているなら、負けは好まないだろう」と付け加えた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/mike-novogratz-now-admits-that-terras-model-was-unsustainable.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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