中央アフリカ共和国、BC活用の経済目指し独自暗号資産「サンゴ・コイン」をローンチ

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 中央アフリカ共和国(CAR)は、ビットコイン(BTC)を裏付けとする独自のデジタル通貨をローンチすることで、暗号資産(仮想通貨)に対する意欲を一段と高めている。

 CARは、メタバースを推進する一環として、独自の国家暗号資産「サンゴ・コイン」をローンチした。フォースタン・アーシャンジュ・トゥアデラ大統領によると、この独自の国家暗号資産はビットコインと並んで認識されるデジタル通貨となる。また、同大統領は、計画中のメタバースプロジェクトを含む、CARのインフラの近代化において、サンゴ・コインが不可欠な役割を果たすと主張している。

 最近開催された「サンゴ・ジェネシス・イベント」と呼ばれる仮想イベントで、トゥアデラ大統領は同国の暗号資産ビジョンについて基調演説を行い、次のように語った。

 「サンゴ・コインは(CARの)次世代通貨となる」

 さらに、デジタル通貨は金融包摂に不可欠であることを示唆し、次のように述べた。

 「現金に代わるものは暗号資産で、われわれにとって正規の経済はもはや選択肢ではない」

 CARは4月、アフリカの国家としては初めて、ビットコインを法定通貨として採用した。

●CARによる暗号資産プロジェクトの妥当性を検証

 CARが暗号資産を導入したことで、IMF(国際通貨基金)を含む国際社会からは驚きの声が上がった。なぜなら、CARはインターネットの利用率が低く、電力も安定していないためだ。

 トゥアデラ大統領は、サンゴ・コインは「CARの天然資源へのゲートウェイ」として機能すると説明している。実際、同国は6月上旬、石油やダイヤモンド、銅など、鉱物や天然資源をトークン化する計画を発表。同大統領は、鉱物資源へのアクセスをトークン化し、提供すると述べていた。しかし、そのようなアクセスは同国でプレゼンスを確立している暗号資産とデジタル資産プロジェクトだけが利用可能である。また、CARの天然資源トークン化イニシアチブは、サンゴ・プロジェクトの一環として行われる予定だ。

 CARは、サンゴ・コインを活用した、民間投資による暗号資産ベースの経済に注目している。さらに、このメタバース指向の計画には、暗号資産を活用した島をウバンギ川沿いに建設することも含まれている。トゥアデラ大統領は、同国のデジタル構造を一新するためにブロックチェーンの導入に関心の目を向けているといわれている。例えば、同大統領政権はブロックチェーンを使って、CARの土地登記システムをデジタル化しようとしている。

 CARのエルヴェ・ンドバ財務大臣もサンゴ・ジェネシス・イベントに参加し、サンゴ・コインについてコメントを行った。財務大臣によると、サンゴ・コインはビットコインに支えられることになるというが、その具体的な性質はまだ不明である。

 CARは、豊富な天然資源を有しているにもかかわらず、世界で最も発展が遅れている国の1つである。それにもかかわらず、デジタル通貨に対する同国の熱意は、最近の相場下落を受けても衰えていないようだ。

●エルサルバドル

 エルサルバドルはビットコインを法定通貨として採用した世界初の国となり、それ以降ビットコインに関するコミットメントを強化している。定期的に押し目を購入し、ビットコインシティの建設も計画している。しかし、同国は6月上旬、2度目となるビットコイン債計画の延期を明らかにしている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://www.coinspeaker.com/central-african-republic-launches-sango-coin/

This story originally appeared on Coinspeaker.

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