ETH取引手数料が20年12月以来最低に、BTC手数料は比較的安定

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 暗号資産(仮想通貨)市場の冷え込みは取引手数料にも影響を及ぼしている。イーサリアム(ETH)の手数料は20年12月以来の安さに下落している。一方、ビットコイン(BTC)の手数料は過去1年間と同水準の安さを維持している。

 イーサリアム側は取引手数料の中央値が0.87ドルに下がった3日に最低値を記録し、その後5日には1.142ドルに若干上昇した。前回イーサリアムの取引手数料がこの1週間での水準以下に下がったのは20年12月6日で、当時は1取引当たり0.66ドルに下落していた。

 現在の取引手数料下落前、21年の大半と22年前半にはイーサリアム・ネットワークは手数料の高騰に苦しみ、一部の活動は高すぎて手を出せないという不満も出ていた。

 イーサリアム取引手数料の史上最高値は21年5月12日に記録され、手数料の中央値は37.89ドルだった。当時の手数料高騰はNFT(非代替性トークン)トレードの流行によるところが大きく、トレーダーは高価なデジタル芸術作品を入手するため喜んで支払をしていた。

 手数料の下落と共に、イーサリアム上での1日当たりの取引数も減少している。21年5月9日には171万7000件の最高値を記録した取引数は、4日には115万2000件になっている。

 一方、ビットコインの取引手数料はかなり安い水準を保ち、過去12カ月間では0.3-1ドルの間で安定している。その前の21年4月に手数料の中央値が急落しており、21年4月21日の28.39ドルのピークから同年7月24日には0.23ドルまで下がっていた。

 ビットコイン取引手数料の中央値は3日に0.33ドルに下落し、4日には0.4ドルへと若干上昇した。

 イーサリアムと同様、ビットコインでも1日当たりの取引件数が減少している。21年1月に記録した最高値の39万7207件から、4日には24万242件へと減少した。

 ビットコインとイーサリアムの取引手数料の大きな差は、現在の弱気市場の大半を通じてイーサリアムのブロックスペースの需要が高いままであることを示している。注目すべきことに、イーサリアムのメインブロックチェーンの混雑を緩和するオプティミズムやアービトラムといったレイヤー2ネットワークが増えているにもかかわらず、需要は保たれている。

 手数料が各ネットワークのネイティブ暗号資産で価格付けされていることを考えると、どの暗号資産ネットワークでも暗号資産が下がれば米ドルでの手数料も下がる傾向にあることには留意すべきだ。

 UTC(協定世界時)10時31分時点で、イーサリアムは1ETH=1128ドルで取引されており、1日間では5%上昇、1週間では5.5%下落している。一方ビットコインは1日間では1.6%上昇、1週間では4.7%下落し、現在は1BTC=1万9768ドルで取引されている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/ethereum-transaction-fees-dip-to-lowest-since-december-2020-bitcoin-fees-relatively-stable.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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