ビットコインの出来高急増の背景にバイナンスの手数料撤廃―仮装売買への対抗措置発表

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 8日は大きな値動きこそみられなかったものの取引量が急増したが、これは大手暗号資産取引所バイナンスで一部の取引手数料が撤廃されたことが背景とみられる。現在、バイナンスのCEO(最高経営責任者)である趙長鵬(CZ)氏は、自身の取引所におけるいわゆる仮装売買に対抗するための措置を発表している。

注目すべきは、取引量の急増が、特定のビットコインのスポット取引に関する手数料ゼロキャンペーンがバイナンスで実施されたのと同じ日に起こったことだ。

取引所のビットコイン/ドルのチャートを見ると、出来高の急増が確認できる。また、このチャートは、価格が1BTC=2万1600ドル(開始時と同じレベル)付近でその日の取引終了したことを示している。

 トレーダーらがこの取引量の急激な増加に気づき、CZ氏はツイッター上のコメントを取り上げ、「手数料無料で皆がVIPランクになろうとしたためだと思う」と認めた。

 CZ氏は、手数料無料でビットコインを取引することで同取引所の上級会員資格を得ることができるといった、仮装売買のインセンティブを取り除くと約束した。

 バイナンスもその後こうしたインセンティブの排除を追認し、「手数料無料のビットコイン取引を開始した後に、全てのユーザーにとって公正な取引環境を確保するため」必要なことだとした。

 バイナンスのユーザーには9つのランクがあり、取引量が多いと取引手数料が安くなる。多くの暗号資産取引所で、同じような取引量に基づいた手数料体系が用いられている。

 そして、この手数料無料のビットコイン取引の導入がいくつかの問題をもたらしたにもかかわらず、ユーザーはとりあえず喜んでいるようだ。バイナンスCEOによる「まだ望んでいるか」という質問に対し、ツイッターの投票では65.9%が「はい」と回答した。

 仮装売買は、トレーダーが自分自身で資産の売買を繰り返す際に使われる用語だ。取引所やプラットフォームの取引量を実際より多く見せかけるために行われることが多い。

 多くの暗号資産取引所は長年の間、様々な取引量ランキングでより上位に入るために仮装売買を行っていると疑われてきた。取引でユーザーにトークンを支払う一部の取引所でも、仮装売買は広く行われている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/binance-wash-trading-behind-huge-bitcoin-volume-surge-incentives-being-removed-cz-says.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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