アーベとコンパウンドへの返済でセルシウスの負債が約1億2000万ドルに減少

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 問題を抱えている暗号資産(仮想通貨)レンディングを手掛けるセルシウス(CEL)は、暗号資産の世界から締め出されるつもりはないようだ。負債を急いで返済し、債務不履行を回避するための活動を続けている。

 ブロックチェーンの分析データによると、セルシウスは最近、レンディング・プロトコルのアーベ(AAVE)に対し一連の取引で約7810万ドル相当のUSDコイン(USDC)を返済した。7月11日に行われたアーベへの返済1件は、2000万ドル以上に相当することがイーサスキャンのデータで示されている。

 セルシウスはまた、コンパウンド(COMP)プロトコルに対し、3500万ドル相当の米ドルペッグのダイ(DAI)トークンも返済していることが、ナンセンのデータから分かる。

 セルシウスは7月初頭から複数の返済を開始しており、メイカー(MKR)などへの負債を返済し、現時点では3億ドル相当の負債が返済済みだ。

 ザッパーの統計によると、同社はまだアーベとコンパウンドに対し約1億2000万ドルの負債を抱えているが、担保のラップドビットコイン(WBTC)など多額のトークンが既に解放されている。セルシウスは8日、担保になっていた約4億5000万ドル相当のラップドビットコインを回収した直後、取引所のFTXに同トークン5億ドル相当を預け入れた。

 セルシウスは負債の返済戦略を明らかにしていないが、強制的な清算による影響を回避したいと考えているようだ。借入金の多くは暗号資産を担保としている。コインの価値が一定額を下回るとポジションは自動的に清算され、セルシウスは事実上負債を返済できなくなり、破産を申請せざるを得なくなる可能性がある。

 しかし今のところ、借入金返済の資金源は不透明だ。クリプトニュースはセルシウスにコメントを求めている。

 レディットではある投稿者が、1カ月間の混乱を経てセルシウスが「正常に戻る」ことを望むと記し、「明らかに信用は無くなっているし、無くなるべきだが、少なくとも投資家は資金を保てるだろう」と付け加えた。

 別の人物は皮肉を込めて次のように述べた。

 「出金できるようになったら起こしてくれ」

 セルシウスは6月に出金を停止し、多くのユーザーが自身の資金にアクセスできなくなっている。

 また、報じられている通り、セルシウスは必死に企業構造を再編しており、従業員の解雇や複雑な経営陣の入れ替えが伝えられている。

 UTC(協定世界時)7時34分時点で、コインゲッコー上で時価総額112位の暗号資産であるセルシウスは、1CEL=0.733ドルで取引されており、1日間では6%、1週間では32%下落している。1カ月間では88%上昇しているが、1年間では88%下落している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/celsius-debt-now-down-around-usd-120m-after-aave-compound-repayments.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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