SEC、アーク・インベストのビットコインETF可否を8月に延期

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 米SEC(証券取引委員会)は、アーク・インベストメント・マネジメントと21シェアーズのビットコイン(BTC)ETF(上場投資信託)を承認あるいは不承認とする期限を延期した。期限を7月16日から8月30日に延期したことで、SECには現在、キャシー・ウッド氏率いるアーク・インベストと21シェアーズの共同ETFの可否を判断できる期間が、最大45日残っている。

 SECが12日に提出した書類によると、Cboe BZX取引所のルール変更案が申請書に含まれている。申請書は5月にSECに提出されたもので、6月1日の連邦官報で意見を募集していた。

 今回の動きの前には、グレイスケールが6月にビットコイン信託をETFに変更しようとした試みをSECが却下している。SECは、期間延長の通知にあるように、前述の申請を議論するために十分な時間が必要だと主張している。

 SECのJ・マシュー・ドゥレスデルニエ次官補は、「ルール変更案とその問題点を検討するのに十分な時間」を確保するため、延長する決断に至ったと説明している。

 SECは、暗号資産に直接投資するETFを承認したことはないが、ヴァルキリーやプロシェアーズのファンドなど、ビットコイン先物に結び付いた投資商品は承認している。

 アーク・インベストは、ヨーロッパのETF発行企業21シェアーズと提携を結び、21年にCBOE BZX取引所に上場するビットコイン現物ETFを申請したが、SECは4月にその申請を却下している。現行の規定では、SECは判断を延期し、最大180日間、投資商品について意見公募を実施することができる。

 6月、SECがGBTC(グレイスケール・ビットコイン・トラスト)のビットコイン現物ETFへの転換申請を却下した際、グレイスケールはSECの判断を見直すよう裁判所に要請している。グレイスケールの上級法務ストラテジストであるベリリ・ジュニア氏は申立書の中で、SECは「類似の投資商品に一貫した取扱いを適用せず、恣意的かつ気まぐれに」行動したと主張している。

 アーク・インベスト創設者のキャシー・ウッド氏は12日のウェブセミナーで、FRB(米連邦準備制度理事会)がインフレに対抗するために積極的な利上げ計画を進める中で、デフレの指標を無視しており、近いうちにハト派的転換を迫られると述べた。

 「市場はFRBが間違いを犯していることを理解した」とウッド氏は主張している。

 ウッド氏は、銅、原油、金価格の下落を、持続的なインフレに対する懸念が事実無根であることの証拠として挙げている。ウッド氏のアーク・イノベーションETFは、新型コロナウイルスのパンデミック(感染症の世界的流行)初期に急騰したズーム・ビデオ・コミュニケーションなどの事業への投資により、20年に最も優れたパフォーマンスを示したファンドとなった。

(イメージ写真提供:123RF)

https://www.coinspeaker.com/sec-ark-invest-bitcoin-etf-august/

This story originally appeared on Coinspeaker.

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