NY規制当局、ロビンフッド暗号資産部門に罰金3000万ドル

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 NYDFS(ニューヨーク州金融サービス局)は、リスクなどのマネーロンダリング関連の問題に対して十分なコンプライアンス対策を講じなかったとして、ロビンフッドに罰金を科した。

 NYDFSは2日、人気取引アプリであるロビンフッドの暗号資産(仮想通貨)部門に対し、3000万ドルの罰金を科したと発表した。

 罰金の原因は、ロビンフッドの暗号資産部門におけるマネーロンダリング対策やサイバーセキュリティプログラムの人員配置が不十分であったことだという。また、リスクに対処するための十分なリソースを確保していなかったことも指摘されている。

 さらに、ロビンフッド暗号資産部門は、ユーザー規模や取引量が増加しているのを知りながら、手動による取引監視システムからより効率的なシステムへの移行を適時に行わなかったという。

 NYDFSは、ニューヨーク州の金融商品およびサービスの規制を行う。同局は、1日当たり平均10万件以上の取引を扱う事業者に対して、手動による監視システムを許可していない。NYDFSのエイドリアン・ハリス氏はこの件について、次のようにコメントしている。

 「事業が成長する中、ロビンフッド暗号資産部門はコンプライアンスを維持するために適切なリソースに投資せず、注意を怠っていた。その結果、当局のマネーロンダリング対策およびサイバーセキュリティ規制に対する重大な違反につながった。ニューヨーク州でライセンスを取得している暗号資産企業は、従来の金融サービス企業と同様、マネーロンダリング対策、消費者保護、サイバーセキュリティ規制の対象となっている。NYDFSは今後も調査を継続し、法律に違反する事業者がいた場合は措置を講じる構えである」

●課題を乗り越える

 ロビンフッドは、NYDFSによる罰金を想定していたようだ。同社は最近、サイバーセキュリティ関連の問題とマネーロンダリング対策に関する20年調査の後、NYDFSへ3000万ドルの和解金を支払う見込みであると発表していた。

 今回の罰金は、NYDFSが初めて暗号資産関連の処分を行ったものの1つである。ロビンフッドについては、この他にも複数の罰金を受けている。20年、ロビンフッドは、顧客を誤解させたと指摘したSEC(証券取引委員会)による調査を決着させるため、6500万ドルを支払っている。

 21年には、FINRA(金融取引業規制機構)から複数の指摘を受け、7000万ドルの罰金を支払った。ロビンフッドの訴訟・規制執行担当アソシエイト・ゼネラル・カウンセルのシェリル・クランプトン氏は、次のようにコメントした。

 「21年に成立し、以前に公開資料で開示された原則的和解が確定したことを嬉しく思う」

 同氏は続けて、ロビンフッドはサイバーセキュリティ、法務、コンプライアンスプログラムの構築で大きな進歩を遂げたと述べた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://www.coinspeaker.com/new-york-30m-fine-robinhood/

This story originally appeared on Coinspeaker.

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