Velodrome、チームメンバーによるハッキングで盗まれた35万ドルを回収

57942822_s.jpg

 分散型暗号資産(仮想通貨)取引所のVelodromeは、8月初めに発生した35万ドルのハッキングに、チームメンバーの1人が関与していたことを明らかにした。「Gabagool」として知られるチームメンバーが、この攻撃の背後にいたということだ。

 この事件は、8月4日に給料などの運営資金を保管するVelodromeウォレットから35万ドルが流出したことに始まった。ハッカーは、同取引所のマルチシグ(マルチシグネチャー)ウォレットに送金される前の資金を狙った。内部調査により、ハッカーの身元が判明し、盗まれた資金を取り戻すことができた。この件に関するVelodromeの公式声明で、Gabagool氏の名前が発表された。

 「残念なことに、攻撃者はチームの仲間であるGabagool氏であることが分かった」

 Velodromeは、その後ハッカーとの関係を断ち切り、次の動きについて弁護士と相談しているとのこと。ユーザー資金は、ハッキングによる影響を受けていないことが確認されている。

 ツイッターでGabagool.ethというハンドネームで知られるこのコーダーは、分散型金融の世界における不正行為を暴くオンチェーン調査員として、オンライン上で支持を集めている。発表を受け、オンラインコミュニティの一部メンバーはGabagool氏の味方に付いた。しかし、公式声明の後、Gabagool氏は自身の行動を認めた。同氏は、Velodromeが自身を含む5人のチームメンバーに秘密鍵を渡してしまったのは間違いだったと述べている。多くの投資家と同じように暗号資産の暴落時に資金を失ったGabagool氏は、さまざまな暗号資産で35万ドルを引き出し、それをイーサリアム(ETH)に変換してトルネード・キャッシュに送金した。

 Gabagool氏はツイッターに投稿したメモで、「私は自分の問題を解決するために、自分が作った罠から抜け出すために、哀れな試みでこれを行った。5万6000ドルを取り返し、盗んだすべての資金を返却できると思っていたが、それは妄想だった」と説明している。メモには最後に、「他に言うことはない。私は非常に愚かで、信じられないほど自分に失望しており、(率直に言って)法律的には次に何が起こるかわからない」

 Velodromeはその後、チームメンバーから秘密鍵の所有権を取り消し、Gnosis Safeを導入したということだ。

(イメージ写真提供:123RF)

https://www.coinspeaker.com/velodrome-350k-hack-team-member/

This story originally appeared on Coinspeaker.

ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ
ICOレーティングについて