米国の暗号資産テレビ広告費が5カ月で8500万ドルから3万6000ドルに縮小―報告書

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 市場の低迷が続く中、大手暗号資産(仮想通貨)取引所はマーケティングや広告活動への支出を削減する方法を模索しており、マット・デイモン氏やレブロン・ジェームズ氏、トム・ブレイディ氏などの著名人が出演する広告が米国のテレビから姿を消したと報告されている。

 テレビ広告測定企業ISpot.tvが入手したデータから、FTXなどを含む暗号資産企業が、過去数カ月間でテレビマーケティングへの支出を大幅に減少させていることがわかるとブルームバーグが報じた。スーパーボウルが開催された22年2月、同業界の企業はそのような活動に8450万ドルを費やしていた。その1カ月後、この数字はわずか約1800万ドルにまで減少している。

 22年6月、暗号資産企業はテレビ広告に300万ドルを支出。そして同年7月に報告された数字はわずか3万6000ドルであり、このセクターが現在いかにテレビ広告に予算を割くことに消極的であるかを示している。22年7月の数字は、21年1月以降で最も低い月間合計額となっていることは注目に値する。

 アドバイザー・パーセプションズでビジネス・インテリジェンス・ディレクターを務めるエリック・ハグストローム氏は、ブルームバーグに次のように話している。

 「広告販売業者は暗号資産相場の暴落と企業間の不正疑惑の浮上により、22年の残りは垂直的な成長を期待しない方がよい。暗号資産はその創設以来、ブームとバスト(崩壊)を繰り返す業界であり、広告予算も同じ軌道をたどるだろう」

 暗号資産広告への予算が、クリプトドットコムなどの業界大手が大規模なマーケティングキャンペーンを発表していた21年の水準に戻るかどうか、そしていつ戻るかは不明だ。当時、同社は世界での認知度を高めるために1億ドル以上の支出を目指し、オスカー受賞者のデイモン氏をCMに起用。今では有名な「Forune favors the brave(運命の女神は勇者に味方する)」というセリフを世界に広めた。

 マーケティング会社ダッディ・ブランド・コミュニケーションズの社長であるビル・ダッディ氏は、暗号資産企業が秋にテレビ広告に戻った場合、メッセージは「FOMO(取り残されることへの恐怖)と今を楽しむ」から、「あらゆる混乱の後の自信と教育の再構築」に変わるかもしれないと述べている。

 ブルームバーグによると、クリプトドットコムはコメントを控え、FTXとコインベースはコメントの要求に応じなかったという。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/spending-on-us-crypto-tv-ads-shrunk-from-usd-85m-to-usd-36k-in-5-months-report.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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