テマセク、アニモカブランズの1億ドルの資金調達を主導

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 シンガポールの政府系投資企業テマセクが、ベンチャーキャピタル会社アモニカブランズの1億ドルの資金調達を主導していると報じられた。ブルームバーグはこの件に詳しい人物の情報を基に、テマセクが転換社債によってアモニカブランズへ財政的支援を行うと報道。企業は、株式の希薄化を避けたい場合や、自己資本を調達できない場合に、転換社債を使った投資を採用することがある。

 テマセクホールディングスがアニモカブランズに投資するというニュースは、アニモカブランズジャパンが日本最大の銀行である三菱UFJから4500万ドルを調達した直後に報じられた。三菱UFJは先週、アニモカブランズが日本でのWeb3発展を拡大することに貢献していくと発表。今回の1億ドルの資金調達は、1月に発表された調達ラウンドに続くものとなる。アニモカブランズは当時、3億5900万ドルを調達し、同社の評価額を50億ドル以上に伸ばした。この投資ラウンドはリバティ・シティ・ベンチャーズが主導し、ソロス・ファンド・マネジメントやセコイア・チャイナなどが参加。ベンチャーキャピタル会社ウィンクルボスもこの調達ラウンドに貢献した。1月の資金調達後、アニモカブランズは、調達した資金をさらなる買収、投資、ゲーム商品のサポートに充てると述べていた。

 さらに、アニモカブランズは7月の調達ラウンドでも7500万ドルを調達している。この資金調達は1月に行われたラウンドに続くもので、これにより同社の評価額は60億ドル近くとなった。リバティ・シティ・ベンチャーズが主導し、キングスウェイ・キャピタル、コスミック・サミット、インベストメント・リミテッド、ジェネレーション・ハイウェイなどが参加。参加企業の1つであるリバティ・シティ・ベンチャーズのマネージングパートナーであるエミル・ウッズ氏は、「今後数十年で、ブロックチェーンを活用したデジタル資産所有が日常生活の無数の側面を大きく変える力を持つことに人類は気付き、受け入れていくだろう」と述べていた。

●テマセク、アニモカブランズやアンバー・グループなどに財政的貢献

 アニモカブランズは、暗号資産(仮想通貨)、メタバース、Web3分野全体の中心に立ち続けている。Web3を促進する取り組みの一環として、同社は150以上のNFT(非代替性トークン)や、オープンシー、イールド・ギルド・ゲーム、ダッパーラボ、アクシー・インフィニティなどのメタバース関連企業に投資してきた。

 一方、テマセクは暗号資産業界へ常に積極的に投資してきた。ビットコイン(BTC)が2万ドルをわりこんだ最近の暗号資産暴落にもかかわらず、同社は暗号資産関連企業の支援に力を入れている。アニモカブランズへの投資の前には、アンバー・グループの2億ドルの資金調達ラウンドを主導。オーストラリアのスタートアップであるイミュータブルが行った、2億ドルのシリーズCの調達ラウンドにも参加している。

 テマセクによるアニモカブランズへの投資の他にも、多くのベンチャーキャピタルがWeb3分野に進出している。その理由の1つは、投資家がゲームを暗号資産業界に参入する主要なチャネルとみなしているためだ。メタバース業界が拡大し続けることで、市場がさらに成長するということが調査でわかっている。この業界は、21年の6380万ドルから30年には約16億ドルに成長すると予想されている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://www.coinspeaker.com/temasek-100m-funding-animoca-brands/

This story originally appeared on Coinspeaker.

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