香港金融管理局のCBDC発行、デジタル人民元の世界展開を後押しか
香港の事実上の中央銀行であるHKMA(香港金融管理局)は、22年第4四半期に同国のCBDC(中央銀行デジタル通貨)であるデジタル香港ドル(e-HKD)の試験運用を実施しようとしている。この取り組みが成功すれば、中国のCBDCプロジェクトであるデジタル人民元の世界展開が進む可能性がある。
サウスチャイナ・モーニングポストの報道によると、この試験運用の実施に伴い、香港の法律が改正され、デジタル香港ドルをサポートするためにデジタルインフラが開発される。
HKMAは20日、「デジタル香港ドル:次ステップの提案」という声明書を公開。その中で、CBDCプロジェクトの対する政策姿勢を示すとともに、次に取るべきステップを概説している。
「デジタル香港ドルの発行に関するスケジュールを管理するにあたり、HKMAは市場の需要に対応し、世界の決済分野において競争力を強化するため、デジタル香港ドルが適切な時期に提供されるよう、新たな市場動向と国際情勢に特に注意を払う」ということだ。
HKMAは声明書の中で、CBDCプロジェクトに関連して進めている「プロジェクトと課題」について説明している。
・電子ウォレットアプリを通じたデジタル香港ドルへのアクセスの確立
・イスラエル銀行およびBISIH香港センターと共同でサイバーセキュリティプロジェクトを実施
・プライバシーとパフォーマンスに関して技術的に深く掘り下げる
・トークン化された証券のDvP(証券と資金の同時受け渡し)決済の追求
・リテールCBDCのユースケースと設計の選択について、産業界の関与を模索
・デジタル香港ドルの発行と利用に関する枠組みを構築するための規制の策定
・香港のCBDCをDeFi(分散型金融)のオン/オフランプ手段として利用することの長所と短所を研究
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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