韓国の暗号資産市場が過去6カ月間で60%縮小、投資家は動きに備えているのか?

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 韓国の暗号資産(仮想通貨)市場規模は、過去6カ月間で驚くことに60%縮小している。暗号資産に熱中している同国の個人投資家が暗号資産への支出を切り詰めているためだ。しかし、同国のトレーダーの中には、まだ市場の荒波に足を踏み入れている者や、より大きな動きに備えている者も存在するという指摘もある。

 韓国経済新聞の報道によると、韓国の暗号資産市場の時価総額は3月の約390億ドルから減少し、現在は161億ドルだという。このデータは規制当局のFSC(金融委員会)がまとめたものだ。

 また、暗号資産間の取引は驚くことに98%減少しており、取引活動の急減が示唆される。法定通貨から暗号資産へ、または暗号資産から法定通貨への取引は58%減少している。

 21年下半期には、投資家は暗号資産取引で約1.2兆ドルの「利益」を得ていたが、過去6カ月間ではこの数字は4億5000万ドル以下に縮小している。

●「アリ」投資家は市場の動きに備えている?

 このデータは、韓国の取引業界では「アリ」として知られる個人投資家が離脱していることを示しているように見えるかもしれないが、彼らはまだ市場に背を向けようとしているわけではないようだ。

 韓国国内の取引所からの統計を集めたFSCのデータでは、過去数カ月間で銀行口座に紐づいた暗号資産ウォレットを開設する人数が急増していることが示されている。この数字は21年末から24%増加しており、現在はこうした口座は約700万個存在する。これは、暗号資産に踏み込む好機を伺っている人々がいることを示している可能性がある。

 また、取引所価格を比較すると、キムチ・プレミアムは縮小したもののまだ健在であるようだ。UTC(協定世界時)11時10分頃のクリプライスのデータによると、アップビットやビッサムといった韓国の取引所における価格は、バイナンスなどの国際的な取引所と比べてまだ0.2-0.3%程度高い。

 過去の市場危機では「アリ」投資家は市場からの撤退を選択し、「キムチ・ボーナス」の増大を引き起こした。

 FSCによると、取引所利用者の多くは30-39歳の男性だという。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/south-korea-crypto-market-shrinks-by-60-past-six-months-are-investors-preparing-move.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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