セルシウスのマシンスキーCEO、破産手続き中に辞任

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 アレックス・マシンスキー氏が、自社の破産手続きを進める中で、セルシウス・ネットワークのCEO(最高経営責任者)の座から退任した。

 セルシウスの創設者であるマシンスキー氏はプレスリリースで、CEOとしての役割は、低迷する同社にとってますます障害となっているため、退任することを決定したと説明している。

 セルシウスの取締役会に提出された辞表には、「セルシウス・ネットワークの取締役を除き、セルシウス・ネットワークのCEO、および当社の直接・間接子会社の取締役およびその他の役職を退任する」と記されている。

 マシンスキー氏は辞任するものの、セルシウスおよびそのアドバイザーと協力し、再編を成功させるために引き続き取り組んでいく意向。セルシウスコミュニティに対して、団結して最良の再建を実現するよう諭した。

 同氏は「セルシウスコミュニティが団結し、UCC(無担保債権者委員会)が最良の再建計画を実施するのを支援すれば、私たち全員がより多くのものを得ることができると信じている。私は再建を成功させるために、セルシウスとそのアドバイザーと引き続き協力していく意向だ」と述べた。

 マシンスキー氏が辞任に至る経緯として、セルシウスは事業の安定化とすべての利害関係者にとっての価値の最大化を目指して自主的に再建を図る中で、7月に破産法11条の適用を申請していた。

 米破産裁判所に提出された書類では、この件に関与する米国のUCCはマシンスキー氏の辞任を歓迎しており、同社のCFO(最高財務責任者)であるクリス・フェラーロ氏がCRO(最高再編責任者)および暫定CEOを務めると発表している。

 提出書類には、「本日の発表は、債務者、委員会、そしてすべての利害関係者が、迅速かつ効率的な方法でこの件を進めることに集中できるようにするための前向きなステップである」とある。

●セルシウスの破産騒動

 過去数カ月間、マシンスキー氏はセルシウスの崩壊で重要な役割を果たしたとして非難されてきた。CNBCの報道によると、複数の従業員やリークした内部文書で、市場の混乱の始まりに伴う5月の崩壊の前に、リスクテイク、無秩序、および市場操作の疑いの実態が明らかにされた。

 セルシウスが高額なAPY(年間利回り)を約束してユーザーを集め、より高い利回りを支払おうとするヘッジファンドに資金を貸し付け、非常に小さなコンプライアンスチームでリスク管理もほとんど実施せずにこれを行っていたという。5月の時点で、クライエントへの融資額が80億ドル以上、運用資産額が120億ドル近くあり、セルシウスは暗号資産(仮想通貨)融資分野で最大の企業の1つとなっていた。

 一方、セルシウスだけが唯一の苦戦している暗号資産企業ではない。少し例を挙げるだけでも、暗号資産貸付業者のブロックファイ、ボイジャー・デジタル、暗号資産ヘッジファンドのスリーアローズキャピタルなどがある。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/celsius-ceo-machinsky-resigns-amid-ongoing-bankruptcy-proceedings.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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