ロシア、あらゆる産業において暗号資産での国際取引を許可

russia_84134727_s.jpg

 ロシア財務省は、あらゆる産業における国際決済でデジタル資産の使用を制限なく許可する計画であり、より柔軟な暗号資産(仮想通貨)政策を促進しようとしている。

 ロシア財務省は、ウクライナ侵攻により国際決済の制限がより厳しくなっていることから、大陸横断国であるロシア内で暗号資産の重要性が高まっていることを認識している。

 タス通信は3日、公式報道の中でこの動きについて明らかにした。報道によると、財務省のイワン・チェベスコフ金融政策局長が、最近のインタビューでこの動きに言及したという。

 「われわれは、どのような産業においても、制限なく暗号資産での国際決済を許可する意向だ」とチェベスコフ氏は発言。国内および国際的な決済における暗号資産の重要性を財務省が認めていることを強調した。

 チェベスコフ氏によると、財務省はロシア中央銀行以上に暗号資産に対してより進歩的な見通しを持っているとのことだ。

 同氏は、デジタル資産に対する両機関の意欲の違いは、財務省がこの資産クラスにより促進的な枠組みを構築しようとしていることからも明らかであると指摘。これにより、ロシア国内での暗号資産の流通は制限されなくなるはずだ。

 また、財務省は国内の暗号資産インフラを適切に整備する必要があると考えているという。これにより、より良い消費者保護対策が促進されるとチェベスコフ氏は言う。また、適切な枠組みは、暗号資産業界での監督体制を改善し、不正利用を監視することができる。

●ロシア、デジタルルーブルでSWIFTの必要性を排除することを目指す

 ウクライナ侵攻による欧米の制裁にもかかわらず、ロシア政府の暗号資産導入率は驚くほど低い。中央銀行はデジタル資産に対して進歩的な見解を持っているように見えるが、制限なく完全にこの業界を歓迎しているわけではない。

 対して、ロシア財務省は、より制限の少ない枠組みを推進している。暗号資産に対してあまり進歩的ではない態度を示しているにもかかわらず、ロシア中央銀行はCBDC(中央銀行デジタル通貨)計画に全面的に乗り出した。

 中央銀行は、23年にデジタルルーブルを実際に使ったテストを開始する計画である。この目標は、8月の報告書で明らかにされた。さらに、24年には、ロシアすべての銀行をデジタルルーブルに接続する予定だという。

 ロシアは、使用を禁止されているSWIFT(国際銀行間通信協会)決済システムの必要性を排除しようとしている。デジタルルーブルは、西側が管理する決済システムから独立した国際決済の円滑化に役立つだろう。

 一方、EU(欧州連合)は9月、ロシアからヨーロッパの暗号資産ウォレットへの暗号資産決済を制限する計画を明らかにした。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/russia-allows-international-trade-cryptocurrency-for-any-industry.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

最新記事
ランキングページ
ビットコイン詳細ページ
イーサ詳細ページ
XRP詳細ページ