SEC、ラテン系投資家を狙ったポンジスキームを阻止

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 SEC(米証券取引委員会)は、ラテン系の投資家を狙った暗号資産(仮想通貨)ポンジスキームを阻止するため、緊急措置を講じた。

 SECのプレスリリースによると、このポンジスキームは、マウリシオ・チャベス被告とジョルジョ・ベンヴェヌート被告が、チャベス氏が設立・管理していたCryptoFXを通じて運営していた。

 SECの訴状で明かされた事件の詳細によると、チャベス氏は20年にこのスキームを開始。「暗号資産取引を使って富を築くために、ラテン系コミュニティを教育し、力を与えるという表向きの目的」を掲げ、有料クラスを開催し始めた。

 しかし、チャベス氏は投資や暗号資産に関する経歴、教育、訓練を受けていなかった。クラスやセミナーは、外国為替や暗号資産の取引に使用すると偽り、「経験の浅い投資家」にテキサス州に拠点を置くCryptoFXに資金を提供させるための手段に過ぎなかった。

 ベンヴェヌート氏については、大口投資家をこのスキームに勧誘し、チャベス氏と共に経営するCBTグループを通じて、スキームから資金を流用する手助けをしたとされている。このスキームは、この方法で約5000人の投資家から1200万ドル以上を集めていた。

 チャベス氏とベンヴェヌート氏は、資金の90%以上を、投資家への偽のリターンの支払いや、贅沢なライフスタイルの維持、不動産の購入・開発に使用していた。SECによると、2人は約270万ドルをポンジスキームでの支払いに利用していたが、チャベス氏が車やクレジットカード支払い、宝石、成人向け娯楽、妻名義の家などに使った約150万ドルを含む約800万ドルは、自分たちの用途ために流用されていた。

●SEC、暗号資産ポンジスキームを厳しく取り締まる

 SECは、1933年の証券法および証券取引法の詐欺防止規定違反、1940年の投資顧問法違反、証券法の証券登録規定違反の容疑で被告を起訴している。

 SECは、永続的な差し止め命令による救済、民事罰則、不正に得た利益の返済を求めるとともに、チャベス氏とベンヴェヌート氏がいかなる公開会社の役員または取締役になることも禁止している。

 また、テキサス州南部地区連邦地方裁判所は、被告の資産凍結命令を発行しており、その他の緊急救済措置も承認したということだ。

 今回の事件は、SECが暗号資産領域の詐欺を終わらせ、市場に規制をもたらすための取り組みの中で行った取り締まりの1つに過ぎない。ロイターの報道によると、SECは8月、3億ドルの暗号資産ポンジスキーム「フォーセージ」の運営と宣伝に関与した11人を起訴している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/sec-halts-crypto-ponzi-operation-targeting-latino-investors.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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