中国中銀のデジタル人民元取引、140億ドル超える

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 中国のデジタル人民元は、これまでに1000億人民元(140億ドル近く)の取引を処理しており、世界で最も広く採用されたCBDC(中央銀行発行デジタル通貨)になっている。

 中国人民銀行は10月10日に微信の認証済みアカウントを通じ、デジタル人民元は8月31日時点で139億ドル相当の取引を記録したと述べた。この投稿によると、取引量は6月からの2カ月間で約21%増加したという。

 CBDCの試験的枠組みの中で15の省で行われた取引数は、夏の終わりまでに3億6000万件に達した。さらに、560万店舗が既に法定通貨としてのデジタル人民元に対応している。

 この投稿はさらに、一部の国家機関もCBDCに対応しており、税金の還付や医療保険などの様々な目的にデジタル人民元を利用していると付け加えた。

 「複数の電子政府サービス・プラットフォームがデジタル人民元決済サービスを開始しており、オンラインとオフラインでの様々な公共料金支払いの処理に対応し、デジタル人民元を用いて税金還付資金、毎月の医療費支払用の特別資金、困窮者救済資金、そして「専門・特化・新規」企業支援資金などを支給している」とこの投稿には記されている。

●中国がCBDC開発を先導

 中国はCBDC開発の世界的リーダーである。同国はデジタル人民元の正式な開始日を発表していないが、包括的な試験は開始しており、対応地域は増加している。中国人民銀行は以前、21年末までにデジタル人民元取引は876億人民元に達したと語っていた。

 中国人民銀行の範一飛副総裁は9月下旬に、人口の多い省のほとんどでデジタル人民元試験を拡大し、新たに約3億6000万人がデジタル人民元を使用可能にするつもりだと発表した。

 中国は5月下旬には、地域の消費を促進し経済を安定させるために、深圳、広州、雄安新区の住民に1351万ドル(9000万デジタル人民元)超を配付する計画も明らかにした。

 米国のシンクタンクであるアトランティック・カウンシルのデータによると、約11カ国がCBDCを開始している。バハマ、中国、そしてアフリカ最大の経済規模を持ち21年10月にCBDCを開始したナイジェリアなどだ。最も新しくJAM-DEXというCBDCを開始したのはジャマイカだ。

 世界のGDPの95%を占める100カ国超が現在CBDCを調査していることは注目に値する。これに対し、20年5月までにCBDCを検討していたのはわずか35カ国だった。さらに、計50カ国が調査の次の段階(開発、試験、ローンチ)に進んでいる。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/chinas-central-bank-digital-yuan-transactions-surpass-14-billion.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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