破綻したスリー・アローズ・キャピタル、SECとCFTCが調査

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 米国の規制当局が、破綻したシンガポールのヘッジファンドである3AC(スリー・アローズ・キャピタル)の活動について調査を開始した。SEC(米証券取引委員会)およびCFTC(米商品先物取引委員会)は、暗号資産(仮想通貨)に特化した同社が破綻した理由とその責任者を突き止めようとしている。

 この件に詳しい2名の情報筋がブルームバーグに語ったところによると、この2つの米機関は現在、その活動の一環として3ACがバランスシートの内容について投資家を欺き、規制当局に登録しなかったことで、規則に違反していなかったかどうかを究明する作業を進めている。

 両機関は、同ヘッジファンドとその経営的問題に関する調査についてまだ正式には認めていない。

 10月には同社の破産手続きの一環として、3ACが設立したNFT(非代替性トークン)ファンドのスターリー・ナイト・キャピタルが集めた多数のNFTが、同ヘッジファンドの破産手続きを主導するコンサルタント会社テネオのウォレットに移された。

 MAS(シンガポール金融管理局)は22年6月、規制当局に虚偽情報を提出し、同国の法律下でRFMC(登録済み資産管理会社)に許可されているAUM(運用資産)の限度額を超えていたとして、同ヘッジファンドを処分した。同局は21年から同社を調査していたという。

 同規制当局は声明の中で、「この処分は、22年4月にMASに届け出る前に生じた3ACの違反行為に関するものだ。MASはこの違反行為を21年6月から調査していた。3ACが管理するファンドの支払能力に疑義が生じた最近の動向を踏まえ、MASは3ACがさらなる規制違反を行っていたか評価中だ」と述べた。

 シンガポールに拠点を置く同社は7月に破産を申請し、事業が「暗号資産市場の極端な変動の結果破綻した」と宣言した。特に、3ACは22年5月にステーブルコインのテラUSD(UST)が破綻したことで大きな損失を報告していた。

 同ファンドの清算人は22年8月、重要な記録にアクセスし同社の資産に関するより多くの情報を取得する許可をシンガポールの裁判所から得た。3ACは債権者から無担保債権で28億ドル超を借り入れていたと推定される。

 3ACの共同創業者であるスー・チュー氏とカイル・デービス氏は、同社の倒産以来、身を隠そうとしている。それでも、チュー氏が21年にシンガポールで購入した住宅を4880万シンガポールドル(3430万米ドル)で売却しようとしていることが判明している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/three-arrows-capital-under-investigation-by-sec-cftc-after-bankruptcy.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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