トム・ブレイディ選手やラリー・デビッド氏に集団訴訟、FTXと「未登録証券」を支持したと主張

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 FTXの投資家が、破たんした暗号資産(仮想通貨)取引所の創業者および元CEO(最高経営責任者)、さらにはFTXを宣伝した複数の著名人に対して集団訴訟を起こした。

 米マイアミで15日に起こされたこの集団訴訟は、サム・バンクマンフリード氏、NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)のクオーターバックのトム・ブレイディ選手、コメディアンのラリー・デビッド氏が、FTXの利子付きデジタル通貨口座を販売するために顧客を欺き、詐欺的な行為に関与していたと主張している。

 また、FTXの利子付き口座は未登録証券であるとも指摘。この訴訟によると、被告は「信頼を誘導し、結局はポンジスキームであるものに投資させる」ため、「虚偽表示と不作為」を行い、米国で違法に販売したという。

 また、「欺瞞的で失敗したFTX取引所は、虚偽表示と欺瞞的行為に基づいていた。FTXの詐欺的スキームは、モバイルアプリで投資を行う国内の経験の浅い投資家を利用するために設計された」とも主張している。

 原告は、このスキームを「宣伝し、支援し、積極的に参加」したとして、原告が名を挙げる著名人にも責任があると述べている。その著名人とは、ケビン・オレアリー氏、ゴールデンステート・ウォリアーズ、シャキール・オニール選手、ユドニス・ハスレム選手、デビッド・オルティーズ選手、大坂なおみ選手などだ。

 先週末、FTXは会社の健全性をめぐる憶測が1週間にわたって広まっていた中、デラウェア州で米連邦破産法11条の適用申請を行った。注目すべきは、バンクマンフリード氏が米国部門は問題ないと話していたにもかかわらず、FTX USもその手続きに含まれていたことである。

 報じられている通り、FTXは100億ドル相当の顧客資金を、関係取引会社アラメダ・リサーチのリスクの高い投資資金として貸し出していた。FTXの顧客資産は160億ドルであったため、その半分以上を貸し付けていたことになる。

 先日、米下院金融サービス委員会は、FTX崩壊について公聴会を開催することを発表。FTX創業者のバンクマンフリード氏、アラメダ・リサーチ、バイナンスなど、関係するすべての会社や個人に参加を求めている。

 個人投資家以外にも、いくつかの有名暗号資産企業もFTX破たんの打撃を受けた。過去1週間で、その影響はブロックファイ、ジェネシス、ジェミニも波及している。最新の報道によると、暗号資産貸付業者のブロックファイが破産申請を準備しており、一方でジェネシスは16日、融資商品の償還と、新たなローンの組成を停止すると発表した。

 一方、FTXを巡る波乱により、過去1年間で最悪の暗号資産暴落が起きようとしている。最大の暗号資産であるビットコイン(BTC)は過去1週間、2年ぶりの水準となる1BTC=1万6000ドル前後で取引されている。暗号資産市場全体でも、過去10日間で少なくとも20%下落している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/tom-brady-larry-david-face-class-action-for-endorsing-ftx-suit-alleges-they-backed-unregistered-securities.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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