ジェネシスの融資残高が28億ドル、親会社DCGへ多くの貸し付け
苦闘を続ける暗号資産(仮想通貨)取引・貸付企業のジェネシスは、バリー・シルバート氏率いる親会社のDCG(デジタル・カレンシー・グループ)への多額の融資など、さまざまな暗号資産企業に約28億ドルを貸し出している。
ジェネシスのバランスシート上の融資残高には、融資子会社のジェネシス・グローバル・キャピタルや暗号資産ブローカーのジェネシス・グローバル・トレーディングなどへの企業間融資も含まれている。ジェネシス・グローバル・トレーディングは、多くの大手暗号資産企業の重要なカウンターパーティーとなっており、暗号資産業界における重要なプレーヤーである。
このニュースは22日、ブルームバーグが「事情に詳しい関係者」の情報を基に報じた。
報道によると、DCGのバリー・シルバート氏が株主に宛てた書簡で、同社がジェネシスに対して5億7500万ドルの負債を抱えており、23年の5月が支払期限であることを明らかにした。
書簡では、ジェネシスのDCGに対する約束手形11億ドル相当についても言及しており、その支払期限は2032年6月であるという。これは、22年7月上旬、暗号資産ヘッジファンドのスリー・アローズ・キャピタルの倒産後、DCGがジェネシスの負債を一部引き受けた際に生じたものだということだ。
当時の報道では、ジェネシスがスリー・アローズ・キャピタルおよび暗号資産バベル・ファイナンスに「数億ドル」相当のエクスポージャーを持っていると指摘していた。
ジェネシス・グローバル・キャピタルは11月16日に償還を停止し、業界と市場に衝撃を与えた。
●シルバート氏、「我々はより強くなる」
上記の融資のほか、DCGの負債は「(ベンチャーキャピタル企業の)Eldridge率いる小さな貸し手グループ」からの3億5000万ドルの信用枠だけだとシルバート氏は説明している。
同氏は、「はっきりさせておくが、DCGは今後も業界をリードするビルダーであり続け、より良い金融システムの発展を加速させるという長期的使命に取り組んでいる」と主張した。
続けて、「われわれは以前の暗号資産の冬を乗り切っており、今回の冬はより厳しいと感じるかもしれないが、一丸となりより強くなって乗り越える」とコメント。DCGは22年、8億ドルの収益を達成する予定であるという。
デジタル・カレンシー・グループは、チェイナリシスやビットフライヤー、ビットペイ、ブロックストリーム、レジャー、リップル、コインベース、イートロ、クラーケンなど、数十の暗号資産関連企業に投資する大手暗号資産コングロマリットである。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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