バイナンス、顧客資産と自社発行トークン担保を同一ウォレットで保管していた

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 大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスが、一部の自社発行暗号資産の担保を、誤って顧客資産と同じウォレットに保管していた。バイナンスの広報担当者の発言としてブルームバーグが報じた。

 バイナンスは23日、自社がミントした94種類のトークン群であるBトークンの担保証明レポートを公開した。しかし、このレポートによって、バイナンスが発行したこれらのトークンのうち50%近くの準備金が、その時点で「バイナンス8」という1つのウォレットに保管されていたことが示された。

 このウォレットは、Bトークンに必要な量よりはるかに多くのトークンを準備金として保管しており、担保と顧客資産が別々に保管されるのではなく、混在していると示唆された。

 データフィノベーションとチェーンアルゴスの共同創業者であるジョナサン・ライター氏は、さらに早い1月17日にこの問題に気づき、一部のBトークンの超過担保とバイナンスのバイナンス8ウォレットの使用は「顧客資産とペッグ担保資産の明らかな混在」を示していると語った。

 顧客と取引所の資産用の別の専用ウォレットを持っていないことは、同取引所自身のガイドラインに違反している。

 ブルームバーグによると、広報担当者は次のように述べた。

 「バイナンス8は取引所のコールドウォレットだ。担保資産は過去に誤ってこのウォレットに移され、その結果Bトークンの担保証明ページに記載された」

 この人物はさらに、バイナンスの保有する資産は「これまでも、これからも1対1で裏付けられている」とし、次のように述べた。

 「バイナンスはこの間違いを認識しており、これらの資産を担保専用ウォレットに移動しているところだ」

 ブルームバーグは(1月20日のバイナンスのデータを基に)、バイナンスは担保ウォレットとしてバイナンス8を使っている41種類のBトークン5億3900万ドル超を発行しているが、このウォレットは関連資産18億ドル超を保管していると算出した。バイナンス8は、Bトークン以外の様々な暗号資産全体で165億ドル超を保有している。

 一方、バイナンスはつい最近、別の問題に関連して名前が挙がっている。同社は1月19日、米国でマネーロンダリングの疑いをかけられている知名度の低いビッツラートという取引所の取引相手として特定された。米財務省は命令の中で、18年5月から22年9月にかけて、ビッツラートの最大のビットコイン(BTC)受取相手がバイナンスだったと記した。

 ロイターは1月24日、ブロックチェーン調査会社チェイナリシスのデータを引用し、バイナンスがビッツラートのために約3億4600万ドルのビットコインを処理したと伝えた。

 しかし、バイナンスの広報担当者は、ビッツラートへの捜査を支援するため国際的な法執行当局に「十分な助力をしている」と語っている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/binance-crypto-exchange-admits-to-mixing-customer-funds-with-collateral-for-binance-issued-tokens.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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