カナダ居住者、暗号資産詐欺の被害で自宅と50万ドル近くを失い嘆く

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 カナダのオンタリオ州のある男性が、暗号資産(仮想通貨)詐欺の被害に遭い、自宅と全ての貯えを失ったと伝えられた。

 ミ―フォードのスティーヴン・カー氏は、商品、外貨、暗号資産の取引で大金を稼げると約束するユーチューブ動画を見た後、詐欺に巻き込まれた。カー氏は試しに250ドルの投資から始め、投資金が増えたのを確認した後さらに2500ドルを投入した。

 カナダに居住する同氏はある時、1000ドルの出金を要求してそれを受け取り、このサイトが合法だと自信を持った。同氏はその後、22年10月から23年1月の間に49万8000ドルの貯蓄を投資した、とCTVニュース・トロントが伝えた。

 同氏は報道機関に対し、「この取引プラットフォームがシミュレーションであり、本物の飛行機と繋がっていないフライトシミュレーターのように何にも繋がっていなかったことを、私は当時知らなかった」と語った。

 投資金がなんと130万ドルに増えた後、カー氏は資金の一部を出金しようとしたが、出金のために15万ドルの清算引当金を支払うよう要求された。同氏は次のように述べた。

 「騙された。今になってみれば、これに馬鹿げた金額をつぎ込み、彼らを馬鹿馬鹿しいほど信用してしまった。ひどく落ち込んでいる。自宅を売りに出しており、生活を立て直す必要がある。多分2、3カ月分の現金は残っているが、それだけだ」

 同じく暗号資産詐欺で8万1000ドルを失ったアルバータのジェイソン・チェッター氏は22年、被害者を支援し資産の回収を助けるグループ、フラウド・ハンターズ・カナダを立ち上げた。しかし、暗号資産には非中央集権的な性質があり、警察のリソースは限られるため、盗まれた暗号資産を回収するのはほぼ不可能だ。

 報じられた通り、暗号資産業界はハッキング、詐欺、ラグプルで22年に約40億ドル相当のデジタル資産を失っており、主要な5件だけで計23億6100万ドルと、全損失の59.8%を占めている。

 22年に失われた暗号資産の大半がハッキングによるものだが、詐欺を含む他の不法行為も進化し続けており、被害者は増えている。例えば、一部の詐欺ではワールドカップ・カタール2022を利用し、ユーザーの識別データと銀行データを盗むよう設計されたフィッシングサイトが世界中で立ち上げられた。

 22年後半にはサイバーセキュリティ企業のカスペルスキーが、北朝鮮の支援を受けたハッキング集団ラザルスのサブグループであるブルーノロフが、新たなフィッシング手法として暗号資産スタートアップに投資しようとしているベンチャー投資家に成りすましていると語った。ブルーノロフは、ベンチャーキャピタル企業や銀行を装った70以上の偽ドメインを作成しているという。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/canadian-resident-heartbroken-after-falling-victim-crypto-scam-loses-home-almost-500k-heres-what-happened.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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