米上院議員、FTXの顧客資産不正利用でシルバーゲート・キャピタルに回答要求
米国の上院議員らは、破綻したFTXとの繋がりに関する前回の質問に対する回答が「曖昧で不十分」だったとし、再びシルバーゲート・キャピタルに注目している。
ブルームバーグによると、暗号資産に特化したシルバーゲート銀行の親会社である同社がFTXの顧客資産不正利用を知っていたかどうかについて、与野党両方の上院議員が回答を要求しているという。
民主党のエリザベス・ウォーレン氏や、共和党のロジャー・マーシャル氏、ジョン・ケネディ氏などがシルバーゲートのアラン・レーンCEO(最高経営責任者)に宛てて、1月30日に書簡でこの質問を送った。上院議員らは次のように主張したとブルームバーグは記した。
「同社は22年12月、『監督官庁からの秘密情報』の公開に関する制約を理由として、関連質問への十分な回答を拒否した」
上院議員らは、この書簡の中で次のように主張した。
「これは全く納得できる理由ではない。(...)特にシルバーゲートが22年に最後の融資元として連邦住宅貸付銀行に頼ったことを考えると、議会も民衆もFTXの詐欺的な破綻においてシルバーゲートの果たした役割を理解するのに不可欠な情報を必要としているし、それだけの権利がある」
シルバーゲートは1月、43億ドルの連邦住宅貸付銀行の短期貸付を受けており、22年末時点での現金及び現金同等物は約46億ドルで、これらはFTX破綻を受けた預金取付けの防止に充てられたと語った。
上院議員らはシルバーゲートに対し、2月13日までに以下の質問に回答するよう求めた。
・FTXが顧客に対し、シルバーゲートのアラメダの口座に送金するよう指示していたことを知っていたか答えること
・いずれかの取引に疑わしいというフラグを立てたか答えること
・社内のデューデリジェンス実務と、FRB(連邦準備制度理事会)および独立監査人による監査結果について、要求された詳細を提供すること
・連邦住宅貸付銀行からの融資の使用計画について、詳細を提供すること
ブルームバーグによると、同行は上院議員らによる22年12月の書簡を受けて、FTXの親会社であるアラメダ・リサーチがFTX設立前の18年に口座を開設しており、FTXおよびアラメダ関連の口座に関わる取引を調査していると主張した。
しかし、上院議員らは1月30日、先の回答には議会が以下のことを行うために必要としている重要な情報が含まれていないと語った。
・FTXの顧客資産のアラメダへ不適切な送金について、シルバーゲートの責任の度合いを評価すること
・詐欺をできるようにした可能性がある同行や監査人のコンプライアンス違反を究明すること
シルバーゲートの代表者は今回の書簡を受け、自社には「包括的なコンプライアンスおよびリスク管理プログラム」があり、FTXにもアラメダにも「十分なデューデリジェンス」を行ったと主張している。
報道された通り、米連邦当局は1月、シルバーゲート銀行の3つの米ドル口座など、FTXの創業者サム・バンクマンフリード氏に属する約7億ドル相当の資産を押収した。
米国の検察は、元CEOである同氏を、電信詐欺や顧客資産の不正利用の共謀など、8件の刑事事件で訴追している。バンクマンフリード氏は、全ての罪を否認している。
(イメージ写真提供:123RF)
This story originally appeared on cryptonews.com.
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