市場低迷の中でもファミリーオフィスによる暗号資産投資が増加=ゴールドマンが調査

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 米国の投資銀行ゴールドマン・サックスが公開した最近のレポートによると、現在進行中の暗号資産(仮想通貨)の市場低迷にもかかわらず、ファミリーオフィス(富裕層を対象に資産管理や運用サービスを提供する組織)は暗号資産への投資を増やしている。

 この研究は、世界中のファミリーオフィスの活動と、それらが採用している投資戦略を調査したものだ。このレポートでは、世界中のファミリーオフィスの意思決定者166人の見解と、ファミリーオフィスや家族経営企業との仕事で得たアナリストらの総合的な所見が示されている、と同行は述べた。回答者の70%超が少なくとも10億ドルの純資産を、90%超が自社での投資運用能力を有している。

 ゴールドマン・サックスのアナリストが見出した市場トレンドの1つが、世界中の多数のファミリーオフィスのポートフォリオにおいて、デジタル資産への投資割合が増加していることだ、と同行は述べた。

●ファミリーオフィスの暗号資産への投資が増加

 ゴールドマン・サックスによると、「商品全体で、ファミリーオフィスの32%が現在デジタル資産に投資している。デジタル資産エコシステムの中で、ファミリーオフィスは暗号資産に対しより積極的になっている。投資を行っている割合は21年の16%から26%に増加している」という。

 「しかし、投資しておらず今後も関心がないと答えた割合は39%から62%に増加しており、今後関心を持つ可能性があると答えた割合は45%から12%に減少した」と同レポートは記した。

 この最近の研究で示された通り、調査を受けたファミリーオフィスは、暗号資産、ブロックチェーン技術、ステーブルコイン、NFT(非代替性トークン)、DeFi(分散型金融)、ブロックチェーン特化型ファンドなど、様々なデジタル資産に投資している。

 「それらの人々の中で、主な根拠として最も一般的なのはブロックチェーンの力を信じていることだ。デジタル資産エコシステムの中で、暗号資産に対する考えは前回の調査から明確化しているようだ。21年の16%に対し26%と、暗号資産に投資するファミリーオフィスの割合は増加している」とこのレポートは記した。

 一方で、この分野に投資をしておらず今後も投資に関心がないと答えたファミリーオフィスは、21年の39%に対し、62%となった。今後関心を持つ可能性があると答えたのは21年の45%からわずか12%へと減少した。

 ゴールドマン・サックスのアナリストはこのレポートで、「暗号資産に対する意見は明確化しているようだ。暗号資産に投資するファミリーオフィスの割合は増えているが、投資しておらず今度も投資に関心がない割合はさらに増加している」と結論付けた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/goldman-sachs-crypto-investments-family-offices-rise-despite-2023-market-slump.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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