テラの創業者、保釈条件に不服申し立て

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 モンテネグロの検察が、テラ/LUNAの共同創業者ド・クォン氏とハン・チャンジュンCFO(最高財務責任者)の保釈条件に対し、不服申し立てを行った。

 同国の首都ポドゴリツァの国家検察庁は17日、各40万ユーロ(43万6000ドル)の保釈金でクォン氏とハン氏を解放するという12日の裁判所の決定に対し、正式に不服申し立てを提出した。

 両氏は拘留の代わりに自宅軟禁となった。両氏は常に出廷できるようにし、定期的に裁判所の召喚に応じる必要がある。

 報道発表によると、「この事件は、不服申し立てを判断するためにポドゴリツァ高等裁判所に送られた」という。

 情報が入り次第、訴訟の結果は周知される。

 当記事執筆時点では、この不服申し立て後、ポドゴリツァの裁判所による発表は行われていない。

 クォン氏とハン氏は4月、ベルギーからコスタリカへの偽パスポートを使用した疑いで、モンテネグロの検察に偽造の罪で起訴された。偽造文書の使用は、最大5年間の懲役刑になる可能性がある。

 両氏は無罪を主張している。

●3つの大陸で指名手配

 クォン氏、ハン氏、そしてテラフォーム・ラボ(テラの開発会社)の他の幹部らの裁判を目指しているのはモンテネグロだけではない。韓国、シンガポール、米国の裁判所も彼らを追跡している。

 SEC(米証券取引委員会)は、未登録証券を故意に取引したとしてクォン氏らを訴えている。

 韓国の検察も、同様の罪でクォン氏を告発したいと考えている。

 しかし、テラの弁護団はSECを批判し、その訴えには根拠がなく、テラのステーブルコインは「通貨」であり、SECにはテラへの管轄権はないと主張している。

 そのため、弁護団は訴えの棄却を求める申し立てを行っている。

●いまだに現金化

 15日には、クォン氏が「モンテネグロで保釈される前に280万ドル相当の暗号資産(仮想通貨)を現金化した」と報じられた。

 複数の情報筋が、クォン氏のものと考えられているウォレットから7日ほど前に約50万ドル相当のテザー(USDT)が引き出されたと主張している。さらに、クォン氏と関係しているウォレットから約239万ドルのルナ・クラシック(LUNC)も引き出されている。

 また、ポドゴリツァの裁判所文書によって、クォン氏とハン氏が共に韓国に資産を持っていると主張していることが明らかになった。

 韓国の検察はクォン氏の資産の全てを犯罪で得たものだと考えている。しかし、同氏の暗号資産の全ては凍結できなかったという。

 韓国政府は、モンテネグロ当局が詐欺の罪でクォン氏を母国に送還するよう交渉することにまだ期待を寄せている。

 一方、ソウル南部地方検察庁は4月下旬、テラ/LUNAプロジェクトに関連した資本市場法違反などの複数の罪でテラの共同創業者ダニエル・シン氏を含む10名を起訴した。

 しかし、シン氏の弁護士は、依頼人は20年にテラフォーム・ラボを離れており、22年のテラ崩壊には関与していないと語っている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/terra-founder-do-kwon-having-his-bail-conditions-appealed-montenegrin-court.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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