バイナンスUSが22年に1億8100万ドルの損失、文書で明らかに

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 バイナンスの米国部門であるバイナンスUSは、22年に大きな赤字となり1億8100万ドルの損失を出していた。SEC(米証券取引委員会)による新たな提出文書で明らかになった。

 バイナンスUSは22年、親会社のBAMマネジメントから約1億3200万ドルを受け取っていたにもかかわらず、この損失が生じた。バイナンスUSの監査会社であるFGMKによると、これは暗号資産(仮想通貨)の困難な市況が原因で生じたものだという。

 ウォール・ストリート・ジャーナルが7日にこのニュースを伝えた。

 提出文書によると、バイナンスUSは21年、暗号資産の急騰と暗号資産投資家の間での熱狂の高まりによって約1億5000万ドルの利益を計上した。

 しかし、バイナンスUSは事業初年度の20年には40万ドル近い損失を出していた。

 注目すべきことに、このSECの提出文書によって、バイナンスのステーブルコインであるバイナンスUSD(BUSD)を発行するパクソス・トラスト・カンパニーへの216億ドルの送金を含む、バイナンスのチャンポン・ジャオCEO(最高経営責任者)が管理する様々な企業とバイナンスUSとの間における資金の流れが明らかになった。

 この文書は、5日に発表されたバイナンスを相手取ったSECによる訴訟に関連して提出されたもので、同委員会は、バイナンスとそのCEOは規則を「明らかに無視」していたと述べている。

 この文書は、ジャオ氏と繋がりのある多数の外国企業や破綻したシグネチャー・バンクの口座など、同氏の暗号資産帝国の他の部分にも光を当てている。

 これらの企業はカナダ、UAE(アラブ首長国連邦)、セーシェル、シンガポール、リトアニア、カザフスタンなどの国々で設立され、「バイナンス」という単語が名称に含まれている企業は一部のみだ。

●広範な暗号資産取り締まりの一環

 このSECによるバイナンスの提訴は、米国による広範な暗号資産取り締まりの一環だと広く考えられている。

 これまでに、競合取引所のコインベースもSECの標的となっており、同プラットフォームに上場されたトークンの一部は「証券」に分類されるとSECは強調している。

 SECに登録されていない証券の販売・宣伝は米国法に違反している。SECはまた、これらのトークンのトレードを行う取引所は、規制当局に証券取引所として登録されなければ違法だと主張している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/documents-reveal-binanceus-suffered-181-million-loss-2022.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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