「法遵守に備えよ」、英国規制当局が暗号資産企業に警告

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 英FCA(金融行為規制機構)は、国内で運営するすべての暗号資産(仮想通貨)企業に対し、10月の期限までにマーケティングコンプライアンスを確保するよう警告を発した。

 4日付けの書簡で、10月8日から、英国内のユーザーを対象にマーケティングを行う暗号資産企業は、金融プロモーション制度を遵守しなければその報いを受けることになるとFCAは述べた。

 「23年10月8日より、海外に拠点を置く企業も含め、英国の消費者に暗号資産を販売するすべての企業は、金融プロモーション制度を遵守しなければならない」と書簡には記されている。

 FCAは、これら企業がコンプライアンスを確保するために従うことができる「暗号資産プロモーションを合法的に伝達するための4つの方法」を概説している。

 具体的には、認可された人物がプロモーションを伝達すること、FCAに登録された事業者がプロモーションを作成すること、金融サービス・市場法の下で免除されるプロモーションを行うこと、などがある。

 これらのガイドラインに従うことができない場合、暗号資産企業には2年間の禁固刑、無制限の罰金、またはその両方が科されるとのこと。

 「英国の消費者に違法なプロモーションを行うものに対し、断固とした措置を取る」とFCAは警告した。

 FCAは、英国の消費者に違法なプロモーションを行ったものに対して、企業を警告リストに掲載し、ウェブサイトやソーシャルメディアアカウントなどの違法な金融プロモーションを削除または停止し、強制執行を行うなど、厳しい措置を講じると説明している。

 FCAはこのコンプライアンスを奨励するため、マネーロンダリング・テロ資金供与・資金移動規制2017(MLRs)に基づく登録を通じて、商品を宣伝するよう暗号資産企業に呼びかけた。

 つまり、企業はFCAに必要書類を提出し、登録料を支払わなければならない。その後FCAは3カ月の評価期間をとり、提出書類の審査を行う。

●42社がFCAに登録

 当記事投稿時点、FCAはその要件に準拠している登録暗号資産企業として42社を掲載している。

 そこには、ビットスタンプ、レボリュート、ムーンペイ、ギャラクシー・デジタルUKなどの有名企業が名を連ねている。

 しかし、英国で営業している暗号資産企業の総数はもっと多いと推定され、多くの企業がまだFCAの規制基準を満たすために努力していると思われる。

 FCAは6月8日、10月の期限について発表。顧客がデジタル資産への投資リスクを検討するための「クーリングオフ期間」を設けるマーケティングアプローチを採用するよう暗号資産企業に呼びかけた。

 マーケティング制度に従うとともに、企業は英国で暗号資産活動を行うためにFCAに登録しなければならない。

 英国は、22年の複数の有名企業の倒産を受け、規制への取り組みを強化した国の1つである。

 6月、同国はEU離脱後の大規模金融規制改革の一環として、暗号資産とステーブルコインを規制する法案を正式に可決。

 「金融サービス・市場法案」と名付けられたこの新法案は、デジタル資産分野に枠組みを構築する権限を規制当局に与え、暗号資産の「英国での安全な導入」を支援するものである。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/get-ready-to-comply-uk-regulators-message-to-crypto-companies.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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