中国の常州市、デジタル人民元のトークンとクーポン７０万ドル相当を配付

2023/07/18 11:08 cryptonews

　中国のＣＢＤＣ（中央銀行デジタル通貨）試験が続く中、同国の江蘇省にある常州市が、２３年内にデジタル人民元のトークンとクーポン７０万ドル相当を配付する予定だ。

　常州晩報（ＪＳチャイナ掲載）によると、同市は「幸運の（デジタル）紅包」に入ったデジタル人民元の配布で、次の全市的なショッピング・フェスティバルでのＣＢＤＣ利用を促進したいと考えている。

　中国では、紅は幸運のシンボルだ。

　オフラインの世界では、祝日中に企業や年配の親族が現金の入った紅包を従業員や若い親族に贈る伝統がある。

　常州市は、６月にこのデジタル紅包の配布を開始した。

　しかし同市は現在、数日中の配布「第２弾」を準備しており、２３年末までに約７０万ドル相当が同市で配布されることになる。

　この配布では、最大１００元（１４ドル）の買い物で３０元（４．３ドル）の割引または最大２００元（２８ドル）の買い物で５０元（７ドル）の割引となるクーポンが配られる予定だ。

　このトークンは、抽選で発行される。

　市民は、市政府が開発したソフトウェアであるマイ常州アプリを通じての登録が求められている。

●中国のＣＢＤＣ：普及に向けた努力が続く

　このイベントは７月１６日から２０日まで行われ、約１万人の市民が２１日からデジタル人民元のトークンとクーポンを受け取る予定だ、と同市は述べた。

　他の配布と同様に、このトークンには有効期限がある。

　割引を受けるためには、８月１０日までにクーポンを使う必要がある。

　このイベントに参加するには、個人用デジタル人民元ウォレットを作成する必要もある。

　同市は、常州新世紀モール、テーマパーク、スーパーマーケット・チェーン、百貨店など、複数の大規模ショッピングセンターが現在ＣＢＤＣ決済に対応していると述べた。

　中国人民銀行は７月、携帯電話の電源が切れているときにも利用できるＳＩＭカードベースのＣＢＤＣウォレットを公表している。

　また、ＤＢＳ銀行の中国支店は７月、法人顧客向けの加盟店回収サービスを立ち上げたと発表した。

（イメージ写真提供：１２３ＲＦ）

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