ヘデラネットワーク、新韓銀行のステーブルコイン決済テスト成功に貢献

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 韓国の大手商業銀行である新韓銀行は、ヘデラネットワーク上でEVM(イーサリアム仮想マシン)と互換性のあるステーブルコイン送金決済テストを完了した。

 プレスリリースによると、このプロジェクトにはSCB TechX、サイアム商業銀行の技術革新事業部門が参加した。

 ステーブルコイン決済に関するPoC(概念実証)実験では、タイバーツ(THB)、新台湾ドル(NTD)、韓国ウォン(KRW)を用いてリアルタイム決済と外国為替レート統合を実施したと、ヘデラのチームは説明している。

 また、ヘデラのスマートコントラクト機能を使用しているため、このPoC実験はEVMと互換性があるとし、次のように述べた。

 「PoCはEVMと互換性があるため、EVMベースのステーブルコイン発行者は今後このフレームワークを使って参加することができる」

 このPoCは、21年11月下旬に新韓銀行がスタンダード銀行とステーブルコインの国際送金で提携した際に始動した取り組みの新たなステップとして実施された。

 ヘデラチームは当時、現在の金融システムでは顧客は高い銀行仲介コストを負担していると指摘。流動性と直接ネットワークのない国同士の国際間送金の場合、顧客は通常の送金手数料に加えて仲介手数料として20-80ドルを支払っている。

 それに加え、取引には3日-7日かかる。顧客は送金を追跡することができず、そのプロセスは透明ではない。

 新韓銀行のブロックチェーン責任者キム・ビョンヒ氏は2回目のPoCが完了したことを受け、「2回目のPoCが成功したことで、ヘデラのEVMと互換性のある技術を使用すれば、仲介者を排除し、コストを削減し、送金プロセスを加速させることができると実証できた」と述べた。

 ヘデラは、次のように主張している。

 「銀行が開発したステーブルコインソリューションにより、個人や組織は非常に安価な手数料で自国通貨建てのステーブルコインで資金の送金・受取を行うことができる」

 SCB TechXのTrirat Suwanprateeb氏は、これらの資産は国境を越えて価値を移転するための「低コストで高速かつ信頼性の高い方法」を提供しており、十分なサービスを受けていないコミュニティにおける金融包摂を促進することができると述べている。

●新韓銀行、デジタル資産分野を模索

 ヘデラはプレスリリースの中で、ブロックチェーンとDLT(分散型台帳技術)の可能性を探求しようとする銀行や金融機関が増えていると指摘している。

 21年1月、新韓銀行は米暗号資産(仮想通貨)カストディ企業ビットゴーと提携を締結。この提携契約には、暗号資産取引所コルビットが支援するKDAC(コリア・デジタル・アセット・トラスト)も参加している。

 この3社は、暗号資産カストディソリューションの「共同開発」を推進し、デジタル資産の「カストディサービスを提供する」としている。

 21年3月、新韓銀行と電子コングロマリットLGのITサービス部門であるLG CNSは、CBDC(中央銀行デジタル通貨)の共同実証実験プラットフォームを発表した。

 そして23年4月、新韓銀行は法人顧客に暗号資産口座サービスを提供する国内初の銀行となった。同行は、コルビットに暗号資産取引専用の法人向け法定通貨韓国ウォン口座を開設した。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/hedera-network-powers-shinhan-banks-successful-test-of-stablecoin-payments.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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